石田 4月の京太郎戦へ4回TKO勝ち

 「ボクシング8回戦」(27日、住吉区民センター)

 元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者で日本ヘビー級1位・石田順裕(39)が同級2位・竹原虎辰(36)=緑=を4回終了、TKOで下した。ヘビー級3戦目で初のKO勝利は、来年4月に決着戦を予定する日本ヘビー級王者・藤本京太郎(28)=角海老宝石=戦へ向けた、“恐怖のデモ”となった。

 自身より15キロ近く重い106・9キロの相手を技術で制圧。1回から的確にワンツーを顔面にたたき込んだ。ガードの隙間から拳の角度を変え、パンチをねじ込むのは一級品。左目上下、右目下をカットさせ、鼻からも大量に流血させた。リング上で血まみれとなった竹原は5回のゴングを前に棄権を申し入れるしかなかった。

 「もっと足を使いたかったけど思った以上に圧力があった。ガンガン来たのでつぶされると思って、こっちも出た。もっとアウトボクシングをするつもりだったしコンビネーションももっと打ちたかった。30%くらいしか出せず課題が残った」。石田は試合後、反省しながら振り返ったが、無傷の顔が両者の実力差を物語っていた。

 9月、5回TKOで京太郎に敗れた竹原を宣言通り「5回以内に」KO。「有言実行」と、宿敵に“血の果たし状”を送った。

 「ボクサー人生の最後にアホなことをしたい」と昨年11月にヘビー級に転向。今年の4月30日にノンタイトル戦ながら京太郎と初めてヘビー級で戦い、微妙な判定で敗れた。「負ければ引退」を撤回し、現役続行を決意。再戦を訴えてきたが、ようやく次戦に日本ヘビー級ベルトをかけ、実現となる見込みだ。

 来年のチャンピオンカーニバルで、日付も4月30日となるのも運命か。リング上では「ヘビー級は思った以上に大変だったけど、4月に京太郎とやります」と声援に応えた。

 相手陣営からは「京太郎はフランケンシュタインになった。試合をするなら高額の生命保険に入ってくれ」と挑発もされた。12月中旬まで約1カ月行った米ロサンゼルス合宿では“フランケン対策”を練ってきた。

 「ロスの図書館に行って調べて来ました。フランケンシュタインの好物は酒とタバコと書かれていた。次、会った時に酒とタバコを渡します。もう、京太郎はたまらんでしょうね。ボクサーにとってタブーの酒とタバコに溺れてもらいます」とニヤリ。“舌戦”でも石田は攻撃の手を緩めはしない。

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