女優・高樹沙耶として活躍する、ナチュラリスト益戸育江氏（５２）が、今夏の参議院選挙で「新党改革」から出馬することが１０日、発表された。登録名は女優時代の「高樹沙耶」を使用。都内の参議院議員会館で会見した高樹氏は、「医療用大麻の解禁」と「脱原発」を２本の柱として活動していく意思を語った。

　高樹氏は１２年には「大麻草検証委員会」の幹事を務めていることを明らかにした。「私個人の感覚からしましては、お酒、たばこ、チョコレートよりも安心で安全で多幸感を得られる、そしてアンチエージングには最高の植物だと信じております」とし、大麻保持を法的に規制することに反対する立場を明かしていた。

　この日の会見でも「私はこれまで、医療大麻の推進をやってまいりました」と切り出した。さらに「現在は法律が厳しいということで、どういうことやっても認知していただけないし、麻薬という誤解を受けてなかなか進まないというのが現状」と、活動の厳しさを語った。

　その上で「大麻はいろんな医療の現場で使われます。ドイツの方でも医療大麻解禁という知らせが入ってきております」と世界の情勢を報告。「しかし我が国では研究ですら難しいという現状です。大麻は自然の生薬でありまして、自然の生薬を使って健康になるのであれば、直ちに使った方がいいと思う。海外の検証が真実なら、（現状は）人権侵害にもつながるのではと危惧しております。皆さんで議論を始めていたければと思い、私はここに立ってております」と、立候補の動機を口にした。

　さらに、脱原発については「福島のような悲劇を二度と起こしてはいけない。豊かな自然を未来に引き渡すのが私たちの仕事ではないかと」と強調。「この２つのことを、一生懸命汗をかきたい」と晴れやかな笑顔で誓った。

　現在は沖縄・石垣市の在住だが、出馬は東京選挙区。あえて芸名を登録名とした理由も合わせ、「たくさんの方に知っていたきたいので、認知度の高い名前を使わせていただきました。以前活動していたのが東京で、応援して下さる方もたくさんいるので。一番人口の多いところですし、たくさんの企業もありますので、訴えていく場としてはいいかなと」と説明した。

　過去には自身も大麻を摂取、吸引していることを明かしたこともあり、多くの誹謗中傷にさらされてきたという。「それは仕方ないこと。麻薬扱いで、触ってはいけないというのが常識だった」としつつ、「私は取材を受けたことがないんです。取材を受けてない中であのようなこと書かれたのは遺憾だと思っています」と語気を強めた。それでも「毀誉褒貶（きよほうへん）、いろいろあります。いろいろ書かれると思いますが、これは公衆衛生に寄与にすることだと思っております」と、ぶれない信念を改めて口にした。