野田秀樹 この世のどこかにいてくれ

 5日に57歳で亡くなった人気歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの葬儀・告別式が27日、東京・築地本願寺で営まれた。

 弔辞に立った演出家の野田秀樹は「見てご覧、君のお別れにこれほど多くの人が来てくれたよ。君は、これほど多くの人に愛されていたんだね。ぼくらはこれから多くの時間をかけて中村勘三郎を乗り越えていかなければいけない」と30年来の友人を失った悲しみを述べた。

 また、「ぼくらは戦友だった。ぼくは、君を慕う者たちは、どれだけの君のみなぎるパワーに、屈託のない明るさに、無謀なほどの明るさに、どれだけ助けられただろう。君の中には芝居の心髄が染みついていた。だれも君のように演じることはできない。君ほど愛された役者をぼくは知らない。夜中でもへっちゃらでよく電話をかけてきた」と振り返った。

 勘三郎さんのエピソードも挙げ「君はせっかちだった。エレベーターが下りてくるのを待てなくて、両手で開けようとしたことがあった」と話し「待ちきれず、エレベーターをこじあけようとしてこの世を去ってしまった」と述べた。

 続けて、「作家はいつも虚構の死をもてあそぶ仕事で、死を真正面から見つめる仕事だ。でもまだぼくは君の死を認められない。ぼくらは親友だ。盟友だ。どうかどうか、安らかになんか眠ってくれるな。この世のどこからうろうろしていてくれ」と悲しみに声を震わせながら締めくくった。

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