勘九郎「偉大な父」 勘三郎さん告別式

 5日に57歳で亡くなった人気歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの葬儀・告別式が27日、東京・築地本願寺で営まれた。

 式には歌舞伎関係者のほか、勘三郎さんを看取った女優・大竹しのぶや、鳩山由紀夫前首相ら各界から大勢が駆け付け、一般焼香にはファン約3000人が並んだ。

 勘三郎さんの長男の勘九郎は喪主あいさつで、「こんなに愛された人の息子に生まれて幸せです。力がでる。父が愛した歌舞伎の道に進んでいくしかありません」と改めて気持ちを引き締めると同時に「こんなに偉大な父を亡くして途方に暮れています」と涙を見せた。

 坂田藤十郎は弔辞で「こんなに早く逝ってしまうとは夢にも思いませんでした。痛恨の極みです」と悔しそうに語った。

 大竹は「やんごとなき精神力を持つ中村勘三郎。あなたとなぜ今この別れをしなければいけないのか、理由が分かりません」と今も気持ちの整理がつかない心情を述べた。続けて、「あなたの魂を受けついだ勘九郎君がいました。七之助君がいました、七緒八君がいました。前よりも、もっともっと大きな力をもった3人、そして愛ちゃん、何よりもあなたを愛してやまない好江ちゃんのそばに、これからもそして…のりさん、大好きですよ。今もこれからも。ありがとう」と勘三郎さん一家の名を挙げ、追悼の言葉を述べた。

 葬儀を前に勘九郎と次男・七之助らは勘三郎さんの遺骨を抱き、来年4月に再開業する東京・東銀座の歌舞伎座を訪れた。勘九郎、七之助、好江夫人、勘九郎の妻で女優・前田愛が到着すると、建設関係者や舞台スタッフら150人が迎えた。勘九郎らは足場が組まれた状態のロビーを通り、建設途中である客席の後方から完成しつつある舞台を眺めた。

 歌舞伎座前にはファン約200人が集まり「十八代目!」、「日本一!」などのかけ声が飛んだ。ファンの見送りに、勘九郎らは深く会釈し、葬儀会場の築地本願寺へ向かった。

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