体操世界選手権（２３日開幕・英グラスゴー）に出場する男子日本代表が１３日午前、羽田空港から直前合宿先のフランスへ向かったが、代表の１人、加藤凌平（２２）＝順大＝がパスポートを寮に忘れてきてしまう痛恨のハプニングが発生した。

　ただ、関係者が慌てて事態収拾に動く中、加藤は演技同様、泰然自若に対応。「パスポートを忘れてきてしまって。次の便で向かいます。パスポートを忘れたのは初めて」と、苦笑いしつつ、羽田の出発ゲートで仲間を敬礼で見送り、パスポートを取りに戻った。結局、午後の成田便でフランスへ向かうことになった。

　８月に負傷した左足首については「以前よりもよくなっている。（世界選手権に出られる可能性は）合宿の時は３０パーセントぐらいだけど、今は６０から７０パーセントでいけるかなと思う」と、回復を強調し、出場に意欲を見せた。

　思わぬアクシデントに見舞われた出発となったが、昨年、中国に０・１点差で敗れた団体では３７年ぶりの金メダルの期待もかかる。主将の内村航平（コナミスポーツク）は「若手の勢いとベテランの安定感があるすごいいいチームだと思う。団体金メダルしかみていない」と、自信をみなぎらせた。