“アイアンガール”ヘンプヒル恵 初優勝

日本選手権混成競技で初出場初優勝を飾ったヘンプヒル恵(左から2人目)
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 「陸上日本選手権混成競技」(5日、長野市営陸上競技場)

 女子七種競技でヘンプヒル恵(19)=中大=が5622点をマークし、初出場で初優勝を飾った。

 3連覇を狙った桐山智衣(モンテローザ)に150点以上離されて迎えた6種目目のやり投げ。ジュニア時代、そのタフネスぶりから「鉄人」の異名を誇った“アイアンガール”が、会心の大投てきを披露した。1投目、雄叫びとともに放たれたやりは、自己ベストを5メートル以上更新する47メートル88を記録。「自分でも何があったかよく分からないです」。

 先日の日本選手権で男子やり投げを制した新井涼平(スズキ浜松AC)のフォームをほぼイメージトレーニングのみぶっつけ本番で実行。これが見事にはまった。この種目で大きく点差を縮めると、最終種目、得意の800メートルで桐山を逆転。自身の持つジュニア日本記録には56点届かなかったが、初出場にして、日本の“クイーン・オブ・アスリート”の座についた。

 今年4月に中大に進学。故郷の京都を離れ、初めての1人暮らしを始めた。「洗濯や栄養管理とか全部母に任せていた。今、すごく大変さが分かる」と戸惑いながらの春シーズンだったが、それでも着実に自己記録を伸ばしてきた。「ウェイトコントロールも最初は増えたりしたけど、こういう時はこういうのが必要とか自分で選択できるようになってきた」と、徐々に新生活にも適応。今後大きく飛躍する可能性を秘めている。

 2日間にわたる激戦を終え、「ケーキが食べたい!チョコ!」と、屈託なく笑ったヘンプヒル。まだまだ世界は遠いが、20年東京五輪に向けて、アイアンガールの進化は止まらない。

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