「全日本大学野球選手権・２回戦、奈良学園大３－２九州国際大」（８日、神宮球場）

　奈良学園大が競り勝ち、準々決勝に進んだた。２－２の同点で迎えた八回１死から、宮本丈内野手（３年・履正社）が決勝の右越えソロを放った。

　大学通算４本塁打目が、大舞台での千金弾。「連打は難しいと思っていた。自分のスイングができればホームランが打てるかもしれない、と。ホームランを狙って打席に入ったのは初めて」と、声を弾ませた。

　履正社では春の甲子園に２度出場した左打ちの遊撃手は、来秋ドラフト候補の呼び声も高い好素材。あこがれは高校の大先輩、ヤクルト・山田哲人だ。今春はキャンプを訪問して練習を見学。「自分もいつかはああなりたい。今は雲の上の存在だけど、同じグラウンドでやっていた方。希望にはなります」と、遠い背中を追うことは、大きなモチベーションになっている。

　過去２年は初戦敗退だったが、今大会は２勝を挙げて８強入り。「こういう舞台で打てば、名が広まるかなと思っていた」という宮本は「僕が結果を出した時は、勝ちが多い。今日は打てて良かったです」と、狙い通りの働きに会心の笑みを浮かべた。