慶大が延長劇勝 加藤拓が10回完封

 「東京六大学野球、慶大1-0明大」(25日、神宮球場)

 慶大が延長十回の熱戦を制して、1勝1敗1分けのタイに持ち込んだ。

 ドラフト候補の最速153キロ右腕・加藤拓也投手(4年・慶応)が5安打完封。九回にも150キロを計測した球威ある直球に加えて変化球も低めに集め、明大打線を封じた。

 延長十二回1失点完投引き分けの1回戦から中1日の登板。2戦312球を投げ抜いて勝利をもたらし「0点に抑えれば負けることはない。勝ったことは本当によかった」と、頬を緩めた。

 十回に決勝ソロを放ったのは、沓掛祥和内野手(4年・慶応)。値千金の一撃は、実は“予告弾”だった。加藤拓と明大先発・柳との息詰まる投手戦は、引き分けた1回戦と同じ展開。終盤を迎えて「一発を打つしかないよね?狙った方がいいかな?」と、エースに問いかけていた。「頼む」という返答を聞き、十回の打席へ。初球の直球をフルスイングで捉えた。「思い切り振れるところを打とうと思っていた。狙って打てたのは相当うれしい」と破顔一笑した。

 エースの熱投、しびれる展開をしのいで挙げた価値ある1勝。大久保秀昭監督は、ベンチ裏に姿を見せると、しばらく天井を見上げて絶句。タオルで涙をぬぐい「加藤はナイスピッチングでした。強いチームは1-0でも勝つ。そういう試合がほとんどできていなかった。ずっと1-0で勝つ試合を目指したので…」と、ナインの成長に感極まっていた。

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