「桜花賞・海老澤清杯・Ｇ３」（７日、川崎）

　嘉永泰斗（２６）＝熊本・１１３期・Ｓ１＝が最終２角６番手からまくって快勝。昨年５月の函館以来、通算３回目のＧ３制覇を果たした。古性優作（大阪）に乗った山田久徳（京都）が直線で外を伸びて２着。８番手からまくった古性が３着に食い込んだ。

　大会５連覇を狙う地元のエースを打ち負かしたのは成長著しい九州男児だった。６番手から強烈なまくりを放った嘉永が軽々と別線を乗り越えトップでゴール。「新山さんの後ろ攻めも想定内だったし、焦らず動けた。佐藤慎さんにもらいながらも乗り越えられました。素直にうれしいです」と、クールに笑った。初日の１次予選こそ番手の松岡貴久（熊本）にかわされて２着だったが、２日目以降は１着を量産。「最近の中では状態も一番良かった」と、確かな手応えを感じていた。

　７月には地元の熊本競輪が８年ぶりに復活。さらに２０２６年の２月にＧ１・全日本選抜の開催も決定したばかり。おのずと気合は増すだろう。上昇気流に乗った若武者の次のターゲットはＧ１・日本選手権（３０日～５月５日・平）。これまでＧ２ファイナルは経験済みだが、Ｇ１のラスト舞台には立ってない。「Ｇ１の決勝に乗れれば、おのずと結果もついてくると思う。帰ったらすぐに練習します」。この優勝で満足せず、競輪道をまい進していく。