【中京記念】オリオン ミルコ導いた
「中京記念・G3」(26日、中京)
今夏の中京リーディングに輝いた名手の手腕が光った。6着までの着差が全て首差となった大激戦を制したのは、ミルコ・デムーロ騎乗の6番人気スマートオリオン。直線インから抜け出し、重賞2勝目を挙げた。
汗の飛び散るゴール前。一歩も引けない場面で、迫り来る後続の蹄音をふりほどく。M・デムーロのゲキに応えたスマートオリオンが、気温35度オーバーという文字通りの熱戦を制した。
コンビを組むのは13年12月の1000万特別V以来1年7カ月ぶり。「久しぶりに乗りましたが、強かったですね。素晴らしいポジションで競馬ができて、最後はいっぱいになりながら頑張ってくれました」。課題と思われた折り合いを見事にクリア。粘り強さを引き出した名手は、大粒の汗を笑顔でぬぐった。
25日にはJRA通算400勝を達成。メモリアルVを刻んだ鞍上はある思いを持って臨んでいた。現状の馬場状態を見極めて導き出した答えは、3~4コーナーで外に持ち出さないこと。確かに内は荒れている。だが、外を回したのでは、届かない。「今週は外に行って失敗してきましたからね。4コーナーは内へ行きました」。スタートを決めて好位を確保。そして中京の今を読んだコース取り。絶妙なコース戦略が勝利を呼び込んだ。
芝6F戦で5勝。これまではスプリンターのイメージが強かったオリオンだが、前走で7Fを乗り越え、さらに初体験となる芝のマイルも制圧。選択肢の広がる貴重な1勝を福島競馬場で見届けた鹿戸師は「理想的な競馬ができた。折り合いさえつけば、距離はこなせると思っていました。体調と相談しながら関屋記念へ」と声を弾ませた。
シリーズ第1戦を制して10ポイントをゲット。新境地を開いたグラスワンダー産駒が、夏のマイル王の座を視界に捉えた。
