【安田記念】フルーキー素質一級品!

 「安田記念・G1」(7日、東京)

 絶対的な主役不在で混戦ムードが漂うマイル王決定戦。フルーキーは重賞こそ手にしていないが、潜在能力はかなりのものがある。持ち前の安定感と自在性を発揮して一発を狙う。

 まだ重賞のタイトルには手が届いていない。G1に挑むのは、2年前の菊花賞(6着)以来となるフルーキー。実績面では劣るが、秘めた素質は一級品だ。かみ合えば、好勝負可能と読み解いた上での挑戦と見るべきだろう。

 約1年の休養を経て2連勝した昨秋。そのまま重賞タイトルをつかむと思われたが、チャレンジCで首差2着に敗れてしまう。その後は4、3、5着と勝利こそ挙げていないが、安定感は失っていない。

 「前回(マイラーズC5着)は、馬場が良過ぎて、切れ負けした形。多少、力のいる馬場であれば、また違ったように思います。短期放牧を挟みましたが、緩んだ面は見られません。1週前追い切りでは、上手に折り合っていましたし、ゴール板を過ぎてからの勢いも上々でした」。2カ月半ぶりだった前走を使って着実に良化。目標の一戦に向けて状態は上がってきている、と吉岡助手は話す。

 3着だった2走前の東京新聞杯は、直線でスペースが見つからず、思い切ってアクセルを踏み込めなかった。それでも内へ切れ込んでスパートをかけた瞬間の伸びは秀逸。東京コースに対するイメージは悪くない。「順調にきていますし、極端な時計勝負にならなければ」と吉岡助手は期待を込める。今週のひと追いで上昇度に加速をつけて大一番へ。一気にマイル界の頂点を目指す。

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