【高松宮記念】ハクサン、意地の銀

 「高松宮記念・G1」(29日、中京)

 2着ハクサンムーンは、13年スプリンターズSに続くG1での2着。

 直線で先頭に立ったハクサンムーンに、外から2頭が襲いかかる。残り1Fで勝ち馬が真ん中を割って出たが、必死に食らいついた。香港馬の底力には屈したものの、激しい2着争いを鼻差しのいだのはせめてもの意地。前2年の3、5着を上回り、13年のスプリンターズSに続く銀メダルを手にした。

 「相手は香港の一流馬。あとちょっとだったが、最後はよく踏ん張ってくれた」と酒井は納得の笑顔を見せた。スタート後は無理をせず2、3番手を追走。「せっかく外枠だったので、馬場のいいところを選んで走った」と振り返る。狙い通り、逃げたアンバルブライベンを4角手前でとらえ、先頭で直線を向く理想的な形に持ち込んでの敗戦だけに陣営の表情は暗くない。

 西園師も「雨が降って駄目だと思ったが克服してくれた。勝てなかったが、出来は最高だったからね」とうなずく。「いったん休養させて、秋はスプリンターズSを目標に」。気持ちを新たに悲願のG1初制覇を目指す。

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