【有馬記念】エピファGPで最強証明だ

 「有馬記念・G1」(28日、中山)

 “覚醒”したと思わせる走りでジャパンCを圧勝したエピファネイアが17日、栗東芝で躍動。初コンビを組む川田を背に軽快な動きを披露し、G1連勝へ向けて高いレベルでの好調キープを印象付けた。ジェンティルドンナはコンビ復活の戸崎圭がまたがり、栗東坂路で鋭い反応をアピール。ラストランへ、悔いのない仕上がりだ。

 史上最強のメンバー構成と言われたジャパンCを完全制圧。がっちり“センター”ポジションをつかんだエピファネイアが、暮れの大一番に向けてプレリハーサルを敢行した。

 氷点下まで気温が下がったことで馬場は凍結。17日朝の栗東は難しい判断を迫られる状況に陥っていた。そんななか、陣営は予定していた栗東CWから比較的状態のいい芝へとシフト。軽快感を強調するメニューに変更して、1週前追い切りを無事に完結させた。

 伸びやかなフォームで6F82秒0-37秒3-12秒6を軽く刻んだ内容に、初めてコンビを組む川田は「とても穏やかな状態で走っていました」と手に残る感触を表現。だが「調教ですから全く力むことはありませんでしたが、競馬とはテンションが違うと思うので」と気を引き締めることも忘れなかった。

 体調面に不安は感じない。むしろ上向いていると高田助手は話す。「出来に関しては、前回を使ってさらに1段階上がっています。走り方、体つきなど全体的に良くなってきていますからね。本来は広いコースの方がいいのかもしれませんが、そのあたりは力でカバーできるのでは、という気がしています」。

 衝撃は、府中から中山へ-。グランプリ制覇で、現役最強の座へと上り詰める構えだ。

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