小池知事 五輪と感染増は無関係 報道陣の質問に失笑「エビデンスお示しを」

 東京都の小池百合子知事は10日の定例記者会見で、「東京五輪・パラリンピックが新型コロナウイルスの感染爆発につながるというのは結果的になかった」との認識を示し、関連を改めて否定した。陽性者1人から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数のピークが開会式前日の7月22日とされていることを根拠とした。

 小池知事は会見で厚生労働省の専門家会議が8日に示した資料に基づき、実効再生産数は6月に1を超えて上昇し、7月22日に1・5となった後は下落傾向に転じたと説明。「安全で安心な大会を送れた」と結論づけた。

 ただ、実効再生産数の数値は1を上回ると感染拡大に、下回ると収束に向かうとされるが、五輪期間中、ずっと1以上。新規感染者数は五輪開幕後に増加傾向が続き、8月13日には過去最多の5773人となった。

 このことには触れなかった小池知事。報道陣から「仮に五輪が開催されなかった場合は実効再生産数がさらに下がった可能性は?」と問われると、思わず失笑。「五輪・パラリンピックの開催が人流を上げて感染を増やすということは前提としておりません。むしろオリパラが感染を増やすとおっしゃっていた方が、エビデンスとともにお示しをいただきたい」とはねのけた。

 小池知事は、大会期間中に、空港検疫検査の陽性率が0・1%、スクリーニング検査でも0・03%だったと明示。アスリートの都内医療機関入院は2人で、いずれも当初想定を下回り「専門家のみなさんからバブルが機能したと評価をいただいた」と胸を張った。

 その上で「世界中の人を多いに沸かせた。アスリートからは大会を開催してくれたこと、そのものに感謝の言葉をいただきました。海外からも素晴らしい成功をおさめた。東京だからできたと評価をいただいた。都民の協力のおかげ」「コロナによって分断された世界をスポーツの力で一つにして勇気と希望を届けられた」と自画自賛気味に総括した。

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