トランプ氏 宿敵NYタイムズ紙に乗り込んだ
トランプ次期米大統領が22日、選挙戦を通じて対立してきた、有力紙ニューヨーク・タイムズ本社を訪問し、社主や編集者、記者らと会談した。これまでの報道についての不満をぶつけつつも、「タイムズ紙をとても尊敬している」と持ち上げるなど、“宿敵”に自ら足を運ぶことで、融和姿勢をアピールした。
選挙戦において主要メディアの中で反トランプ氏の急先鋒(せんぽう)だったタイムズ紙に、次期大統領が自ら乗り込み、直接会談した。
同紙は大統領選で民主党クリントン氏への支持を表明し、トランプ氏を「米現代史上、最悪の主要政党候補」と酷評。過去の課税逃れの可能性を指摘したり、性的嫌がらせを受けたと訴える女性らの証言を紹介したりするなど厳しく追及してきた。
トランプ氏も同紙を「ばかども」「機能不全」などとののしり、「トランプ現象を不正確に伝えたタイムズ紙は数千の購読者を失っている」とツイートするなど反撃していたが、この日は一転、友好姿勢をアピールした。
同紙によると、約1時間行われた会談で、トランプ氏は、これまでの自分への批判的な報道について「厳しい扱いを受けた」などと改めて同紙への不満を述べたが、一方で、歩み寄りも強調。「タイムズ紙をとても尊敬している」とも語り、よりよい関係を築きたいとの考えを示した。
政策面に関する発言も転換。たびたび離脱を表明してきた温暖化対策の新枠組み「パリ協定」について「じっくり考えている。先入観を持たずに臨む」と説明し、今後の軌道修正に含みを持たせた。
また、選挙期間中には、国務長官時代に公務で私用メールを使ったクリントン氏を訴追し「刑務所に入れる」と訴えていたが、クリントン氏を「傷つけたくない」などと述べ、訴追にこだわらない方針を示した。
