「トラック野郎」の鈴木則文監督死去
映画「トラック野郎」シリーズで知られる映画監督の鈴木則文(すずき・のりぶみ)さんが15日午後2時17分、東京都武蔵野市の病院で脳室内出血のため80歳で亡くなった。17日に都内の教会で葬儀・告別式が営まれた。
関係者によると、鈴木さんは2週間前に白内障で都内の病院に検査入院したところ脳の異常が発覚。11日までは元気だったという。
鈴木さんは俳優・菅原文太(80)主演で「トラック野郎」(75~79年)シリーズ全10作品の監督を務めた。脚本家としても女優・富司純子(68)主演の「緋牡丹(ひぼたん)博徒」シリーズなど多数の作品を手掛けた。この日行われた密葬には、「緋牡丹博徒」シリーズで主人公「緋牡丹のお竜」を演じた富司や親族約30人が参列。出棺時に「トラック野郎」の主題歌「一番星ブルース」が流れた。
葬儀当日にニュースで訃報を知り、自ら教会を調べ、密葬に駆けつけた富司は「びっくりしました。今の私があるのは『緋牡丹』があったから。恩人ですね」と故人を偲んでいた。
元東映プロデューサーの日下部五朗氏は「同世代で、若いころはお互い苦労した仲でした。京都の旅館に一緒に泊まり緋牡丹博徒の原案を練った。タイトル、矢野竜子という名前、キャラクターも彼が考案した。さまざまな分野の作品を撮り東映に多大な貢献をしたと思います。心からご冥福をお祈りします」とコメントした。
