橋下市長 逆ギレ「懲戒請求の乱用だ」

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長(43)による従軍慰安婦発言に対し、大阪弁護士会所属の複数の弁護士が今月中にも、橋下氏の懲戒を同弁護士会に請求することが22日、分かった。大阪市役所で取材に応じた橋下氏は「表現の自由に対する挑戦。弁護士のやることか。それこそ懲戒請求もんだ」と猛反発した。発言の真意を現在ペーパーにまとめており、今後丁寧に説明するとしたが“同業者”からの批判には真っ向から応戦した。

 国内外から集中砲火を浴びて10日目。退庁時の囲み取材で、この日はいつになく穏やかに、慰安婦発言の真意を今後も真しに説明する姿勢を示した橋下氏だったが、“懲戒”に関する質問が飛ぶとブチ切れた。

 「まあ、これだけ表現の自由が守られている世の中で、表現の自由に対する強烈なプレッシャー、重大な挑戦だ」。

 請求準備を進める弁護士によると、慰安婦発言と、在日米軍に風俗業活用を求めた件は、基本的人権を無視し、女性を差別しているなどと指摘。弁護士法が規定する「弁護士の品位を害する行為」に該当するとしている。同弁護士会は請求を受け、審査の対象とすると判断した場合、懲戒委員会で業務停止や退会命令などの処分を決める。

 橋下氏は97年に同弁護士会に所属。政界進出前の07年には、テレビ番組で山口県光市母子殺害事件の弁護団の懲戒処分を呼び掛け、逆に自身が10年に業務停止2カ月の懲戒を受けている。

 橋下氏は「光市事件の時は、具体的に弁護団を指して、懲戒を呼び掛けた行為があったし、いたしかたないかなと思った」としたが「今回は国政全般と歴史認識に関する見解だ。特定個人への名誉棄損でもない。それまで懲戒請求をやるっていうのは、懲戒請求の乱用だ」と反論した。

 国内外からの批判については、27日に日本外国特派員協会(東京)での会見に向け、発言真意をまとめたペーパーを作成中で「ご理解いただけると思う」とした。だが、“同業者”には、ペーパー完成を待つことなく「弁護士がやることか。それこそ懲戒請求もんだ」と撃ち返した。

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