真央、有終の「金」悔し涙はソチへの轍
第22回冬季五輪は2月7日から23日まで、ロシア・ソチ市を中心に開催される。今季限りでの現役引退を表明しているフィギュアスケートの浅田真央(23)=中京大=にとっては、競技人生の集大成となる五輪。年女の今年、4年前に届かなかった悲願の金メダルを狙う。
最後の夢舞台へ向かうその足取りは、確かで力強い。19年に及ぶ競技人生の集大成となるソチ五輪を前に、真央は自身最高の状態を見せている。
今季国際大会は3戦全勝。すべてで200点の大台を超え、ショートプログラム(SP)、フリーとも1位の完全優勝だった。12月の全日本こそ腰痛の影響もあり3位に終わったが「バンクーバーの時より、調子も気持ちもはるかに上をいっている」。胸を張ってそう言い切れる。
涙の銀メダルに終わった10年バンクーバー五輪から4年。佐藤信夫コーチのもとで基礎からジャンプを学んだ。一時は急激に精度が落ちた“伝家の宝刀”トリプルアクセルも、今季まだ完ぺきな成功はないが、練習では決める確率が格段に上がってきた。
「やってきたことが無駄ではなかったなと思います」。落ち込んだ日も、悔しくて泣いた日もあった。それでも積み重ねた日々は間違いなくソチへの轍(わだち)となっている。
4年前に獲得した銀メダルは、今は実家に置いてある。当時の映像も改めて見ることはしない。「なんでだろう?」と笑いながら、「過去はあんまり振り返らない。悔しい思いを持ち続けて、忘れないことが大切だと思う」。胸に秘めてきた思いをぶつける舞台は、もう目前に迫った。
五輪へと向かう気持ちは変わらないという。「ずっとまた出たいと思っていたし、ワクワクドキドキしてます」。ただ、金メダルへの思いは少しだけ変わった。「以前は得点や優勝を狙っていたけど、今は完璧な演技ができて、もし負けたら納得できる。だからソチでは自分が求める最高のレベルの演技がしたい。その結果が金メダルならいいですね」。思い描く最高の演技ができた時、表彰台の頂で、最高の“真央スマイル”が咲く。
