元琴欧洲の鳴戸親方「やっとできた」総工費3億円超の部屋開き

 大相撲の鳴戸親方(36)=元大関琴欧洲=が8日、東京都墨田区内に移転した鳴戸部屋の部屋開きを行い、尾車親方(元大関琴風)、芝田山親方(元横綱大乃国)ら一門の理事や佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)らが出席し祝った。土俵祭り後には大関高安(田子ノ浦)、関脇逸ノ城(湊)ら一門の関取衆が門出の稽古を行った。

 02年秋にブルガリアから来日し佐渡ケ嶽部屋に入門。同年九州場所で初土俵を踏み、04年秋場所で新入幕を果たした。“角界のベッカム”の愛称で親しまれ、06年初場所で大関に昇進。14年春場所で現役を引退し、15年2月に年寄・鳴戸を襲名。17年4月に独立し、欧州出身で初の部屋持ちの師匠となった。

 弟子も現在、12人にまで増えた。約54坪の敷地に4階建ての新居は異国で苦労が報われた証し。来日してからの思いを問われると「その話は朝までかかっちゃう。第二の人生のスタート」と笑った。

 スカイツリーまで徒歩4分の立地で観光客などが外から稽古を見られるよう、1階の稽古場の窓はガラスになっている。1階の風呂場は2つあり、冷水、温水と交代浴ができるのがこだわり。近大出身の新弟子・元林は「腰にいい」と、疲労回復は抜群だ。

 2階は大部屋、ちゃんこ場、3階は関取が誕生した際に使う個室が3つ、4階が親方夫妻の自宅となっている。総工費は3億円超。親方は「土地買って、建物建ててやっとできた」とかみしめた。

 「仲良く切磋琢磨(せっさたくま)して上を目指して力士も指導者も高い意識を持ってやっていく。まずは幕下、幕下から関取。階段を上っていく」。3階の個室に早く入居者が出ることを望んだ。

 稽古場にはカメラ2台を設置。4階の自宅にいても、外出先でもいつでも稽古を携帯で確認することができる“ハイテク部屋”だ。「自分の目線を下げて弟子と一緒にやっていく」と、師匠自らまだまだまわしを締めて稽古場で胸を出すつもりだ。

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