羽生 2戦連続今季世界最高点! 史上最多4連覇へ首位発進

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(8日、マルセイユ)

 男子ショートプログラム(SP)で羽生結弦(22)=ANA=が、今季世界最高を2戦連続で更新する106・53点で首位に立った。昨季のGPファイナルで自身が記録した世界最高の110・95点には及ばなかったものの、男女を通じて史上最多の4連覇へ好発進した。2年連続表彰台を狙う昨年3位の宇野昌磨(18)=中京大=は、4回転ジャンプの転倒が響いて86・82点の4位と出遅れた。

 得点が大型ビジョンに表示されると、羽生は少しだけ悔しそうな表情を浮かべた。今季世界最高で首位。それでも満足できないのが羽生らしさか。今年のプログラムはまだ完成していない。ただ、確実に成熟していた。

 「だいたい満足している。4回転ループに関しては悔しいけど、自分のやりたいことはほとんどできたと思う」

 南仏マルセイユでもロックスターになり切った。世界的なロック歌手、プリンスの名曲「レッツ・ゴー・クレイジー」を選んだSP。冒頭の4回転ループは前のめりになりながら、何とか踏ん張った。

 続く4回転サルコーと3回転トーループの連続ジャンプ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を完璧に決めると場内のボルテージは最高潮に。ステップでは右手で観衆をあおって女性ファンの絶叫を呼んだ。

 「(あおった行為は)アドリブ。ライブ。久しぶりに手足が震えるくらい緊張していた。ループがダメで、そんなに進歩しているとは思わないけど、お客さんとの一体感は(前戦の)NHK杯よりも(よかった)。NHK杯で殻を破れた」

 GP2戦目のNHK杯までは今季から取り組む4回転ループに時間を費やしたが、以降は調整とスケーティングに重点を置いた。表現力を示す5項目の構成点では9点台中盤を並べ、トップの得点をマークした。

 106・53点は、昨年の大会で記録した110・95点、昨季世界選手権の110・56点に次ぐ3番目のスコア。次回以降、4回転ループが完全に決まれば、SPの世界最高の可能性は十分ある。その前に、フリーでも異次元の強さを見せつけて歴史を塗り替える。

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