池江璃花子 日本新締め シーズン最後のレースで今季11回目の記録更新

 「競泳・国民体育大会」(10日、盛岡市立総合プール)

 少年女子B50メートル自由形決勝で、リオデジャネイロ五輪代表の16歳、池江璃花子(東京・淑徳巣鴨高)が、自身の持つ日本記録を0秒07更新する24秒67で優勝。今季11回目の日本新記録で、シーズン最後のレースを締めくくった。成年女子100メートル平泳ぎは、リオ五輪200メートル金メダリストの金藤理絵(28)=岐阜・ぎふ瑞穂スポーツガーデン=が1分6秒98で優勝。同男子100メートル背泳ぎは、萩野公介(22)=栃木・東洋大=が53秒60で制した。

 16歳のスピードスターが大活躍のシーズンを日本新記録で締めくくった。池江が今季最後のレースで同世代の選手を圧倒。「日本新を出したいと言っていたので、有言実行できてうれしい」。昨年10月のW杯を皮切りに、この1年はリレーも含め5種目で計11回の日本新記録を樹立した。「何回出しても『日本新記録』の言葉がつくだけで気持ちが上がる」と胸を弾ませた。

 ただ、過密日程で体は悲鳴を上げていた。7種目に出場したリオ五輪から帰国後すぐに高校総体、ジュニアオリンピックに参戦。その直後に左の肩甲骨を痛めていたことを明かし、「左腕を回すと痛くて、呼吸するのも痛かった。泳げないほどのけがは小学3年以来」と告白した。

 背中に痛みを抱え、北海道合宿でも自由形は練習せずに調整を続けた。それでも「日本新記録で締めくくりたかった」と意気込み、見事に実現する怪物ぶり。レースを見た萩野も「僕ら常人とは違って(疲労は)関係ない」と目を丸くした。

 指導する村上二美也コーチは「背中を痛めていたけど、集中すると力を発揮できる」と目を細めた。一方で「横着なところもあるので、ケアなどをしっかりすることが今後の課題」と注文も忘れなかった。

 今後はオフを取った後、新シーズンとなる10月は記録会に出場し、W杯東京大会に出場予定。来季は可能性を広げるため、個人メドレーへの参戦も視野に入れている。「東京五輪までこの勢いが止まらないようにしたい」と池江。さらなる記録連発で日本中を驚かせ続ける。

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