錦織まさか…開幕日に全米Vの夢散る

 「テニス・全米オープン」(31日、ニューヨーク)

 四大大会最終戦が開幕し、男子シングルス1回戦で世界ランク4位の第4シード、錦織圭(25)=日清食品=が世界41位のブノワ・ペア(26)=フランス=に4-6、6-3、6-4、6-7、4-6で敗れる波乱があった。昨年準優勝の錦織は2年ぶりの初戦敗退。女子シングルス1回戦で世界88位の土居美咲(ミキハウス)は同67位のダニエラ・ハンチュコバ(スロバキア)を6-3、6-3で破り、4度目の出場で初の2回戦進出を果たした。

 日本選手で初めて四大大会のシングルス決勝に進んだ昨年から一転、錦織が開幕日に敗退する屈辱を味わった。過去2戦2勝のペアに逆転負け。「リターンゲームで、いつもみたいに攻めることができなかった。(自分の)第2サーブも攻められて、常にプレッシャーをかけられた」。本来のプレーを見失った3時間14分の戦いだった。

 マッチポイントを握った第4セットのタイブレークが分かれ目だった。6-4と勝利まであと1ポイントの場面で、フォアがラインを大きく越えた。序盤から正確性を欠いていたショットが大事なところでミスになり、4連続失点を喫した。

 このセットを失ってベンチに戻ると首を数度、横に振った。勝負強い世界4位は、普段なら第5セットでもう一段ギアが上がるはずだが、「引きずってしまった」と、前に出て攻める姿は戻らなかった。

 この夏はシティ・オープンで優勝し、ロジャーズ・カップでも4強入りするなど好調だった。ただ、大会直前になってもマイケル・チャン・コーチと追い込んだ練習が続くなど、張り詰めた空気も漂っていた。

 「作戦を変えていれば勝てたかもしれない」と、後悔の言葉も出た。錦織のテニスから心の余裕と集中力が消えた隙を、フランスの伏兵に突かれた。昨年の悔しさとは違う苦い経験。初戦の難しさが浮き彫りになった今年最後の四大大会だった。

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