2年ぶりVへ 東福岡が鉄壁の零封発進

 「全国高校ラグビー・2回戦、東福岡35‐0尾道」(30日、花園) 

 大勢が決まっても東福岡(福岡)は「0」にこだわった。35点リードで迎えた後半ロスタイム、尾道(広島)にトライ寸前まで攻め込まれるも、真骨頂の鉄壁ディフェンスで最後の一線を越させない。モスグリーンのジャージーが次々と相手選手に猛烈なタックルを見舞った。直後に鳴り響いたノーサイドの笛。2年ぶりの日本一に向け、視界が広がった。

 尾道とは浅からぬ因縁があった。21‐20で辛勝した前回大会3回戦。6点を追う後半ロスタイムにトライとゴールで何とかかわした。冷や汗の苦い記憶を打ち消したフィフティーンに藤田雄一郎監督は「コンタクトで負けてなかった。落ち着いていた」と満足の笑みを浮かべた。

 6人の高校日本代表候補を擁するが、「怪物」や「スター」はいない。大会3連覇を果たした91回(2011年度)大会は現日本代表のWTB藤田慶和(早大2年)ら才能豊かなアタッカーぞろいだった。「僕らは怪物ではない」と言い切るWTB東川寛史主将(3年)はディフェンスにこだわった。

 「3‐0」での勝利を理想とするほど、普段のディフェンス練習でもビデオを回し、気になったことがあれば、プレーを止めて選手同士で確認。練習時間の8割近くをタックルに割いたこともあった。零封を喫した尾道の梅本勝監督も「ヒガシさんが一枚も二枚も上でした」と脱帽するしかなかった。

 堅守でリズムをつくり、後半に畳み掛ける。「あと4試合、伸び伸びとやらせたい」。藤田監督も納得の試合運びで「勝利の方程式」を完成させた東福岡が、2大会ぶりに冬の主役を張る。

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