仰星、最後まで真っ向勝負でV3王手
「全国高校ラグビー・準決勝、東海大仰星27‐12東福岡」(5日、花園)
準決勝2試合が行われ、Aシードの東海大仰星(大阪第1)が宿敵・東福岡に27‐12で快勝し、7大会ぶり3度目の日本一に王手をかけた。
2分間の後半ロスタイムを過ぎても、東海大仰星はボールを回し続けた。タッチに出せばノーサイド。それでも互いに認め合う両校は、同22分まで8点差と一進一退の攻防を繰り広げ、最後まで真っ向勝負にこだわった。
4トライを奪う完勝で、2年前に決勝で敗れた屈辱を見事に晴らした。フランカーで主将の野中(3年)「最後は試合を切らないんじゃなく、切れない。みんなの意思統一でした。今後も特別な相手」とライバルに敬意を込めた。
両校は07年から毎年5月に、大分県九重町で1週間程度の合同合宿を行う。寝食をともにして親交を深めた。練習試合はもちろん、どちらが早起きして掃除するかまで、合宿で競い合ってきた。
手の内を知り尽くす相手。前日に3時間半も選手同士で激しい意見を交わしたシミュレーションが生きた。
FWの強い東福岡にFWで勝負した。5‐0の前半13分はモールで押し込んでトライ。20‐12と追い上げられた後半23分もモールで押し、最後はフッカー北林(3年)のトライで試合を決めた。「全員で奪ったトライ。仰星は展開ラグビー。僕らが体を張らないと」と北林は胸を張った。
試合後は「お前らなら(頂点を)取れるから」と東福岡の選手から東海大仰星の選手にエールが送られた。宿敵の思いも胸に、7大会ぶり3度目の日本一をつかむ。





