徳島・寺田 狙うぞ!日本一&首位打者

 【徳島・寺田 奨外野手】

 合同自主トレ開始直前、寺田奨は思い切って頭を丸めた。今季に懸ける気持ちの表れだ。

 「去年は自分のことで精いっぱいだったんですけど、今年はほんとにチームで勝ちたいなっていうのがあって。エラーしても声を出すとか、やって行こうと思っているので。気持ち、入れました」

 今季が2シーズン目になる。大学卒業直前、アイランドリーグ挑戦を両親に直訴したとき、父・禎二(ていじ)さんと約束を交わしている。

 「もうちょっとだけ野球をやらせて下さい!2年だけ!」「じゃあ、やって来い」

 坊主頭には「今年が最後だ」という強い思いが込められている。

 正月休みは故郷・宮崎に戻らなかった。練習するなら徳島に残ったほうがいいと考えたことが大きな理由だが、11月に3日間だけ帰省した際に、父からこう言われている。

 「もっと(成績)残さないと、ムリだろ……」

 守備にも打撃にも課題は多い。しかし、1球で仕留めることを目標にバットを振り続ける。外野手として先発出場する機会も増えた。左翼手のレギュラーポジションをつかみつつある。

 今季の徳島は、若くフレッシュなメンバーが多い。

 「キャプテンのゴリ(小林義弘)だけがチームを引っ張るんじゃなくて、僕とか(橋本)球児さんとか、谷さんとか。同期で入団した人たちで引っ張って行く。平間、中島もそう。僕ら2年目で引っ張って行けたら」

 社会人野球の公式大会に挑んだ対JX-ENEOS戦(9日、アグリあなん)で、1対14(7回コールド)と大敗を喫した。だが、投手陣が大量7点を奪われたあとの5回裏1死、右翼スタンドに意地の一発をたたき込んでいる。

 「前のバッターが内角を真っすぐで攻められていたので。『真っすぐだろうな』と思ってました」

 掲げている目標通り、たった1球で仕留めてみせた。

 「公式戦で打てるように頑張ります!」

 どうせやるからには「1番」になりたい。狙うは日本一と、首位打者のタイトルである。

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