広島・勝田の不屈 頭部死球後初の安打が六回のチーム初安打 「外角が遠く見えた」後遺症も踏み込んで結果出した

 「阪神2-1広島」(18日、甲子園球場)

 不屈の男だ!広島・勝田成内野手(23)が六回にチーム初安打となる遊撃への内野安打を放った。15日・ヤクルト戦(神宮)で頭部に死球を受けてから初めての安打となり、八回には唯一の得点につながる犠打も記録。同戦は途中交代したものの、17日からは2試合連続でスタメン出場と“鉄人級”の体と心を武器に、1年目のシーズンを駆け抜けていく。

 チームにとって、そして自身にとって大きなHランプをともした。勝田が一塁を駆け抜けると、左翼席の一角を赤く染めた鯉党の歓声が、ようやく勢いを増す。満員の敵地で存在感を放った背番号0は、「なかなかチームとして塁にも出られていなかったので、まずは塁に出ようと思って打席に立っていました」と汗を拭った。

 相手先発・大竹の前に五回までパーフェクト投球を許した赤ヘル打線。“鯉キラー”として君臨してきた左腕に対し、今季は3連勝中と苦手意識を払拭したはずだったが、緩急自在な投球を前に凡打を重ねた。

 このままでは終われない-。意地を示したのはルーキーだった。六回先頭で迎えた第2打席。2球で追い込まれるも、「引きつけて打とうと思っていた。いいところに転がってくれた」と、4球目のツーシームを三遊間へ。木浪がダイビングキャッチを試みるも捕球できず、チーム初安打となる内野安打で好機を演出した。

 15日・ヤクルト戦で頭部死球を受け、右側頭部打撲と診断された。頭部への死球は人生初。アクシデント後の初打席となった17日・阪神戦の第1打席では、踏み込む右足がかかと体重になり、「外角が遠く見えた」と正直に振り返る。

 反省を踏まえ、この日の五回終了時の整備中、藤井ヘッドに「かかと体重になってしまう」とフォームについて相談。「もっと踏み込んでいってもいい」と助言をもらい、結果につなげた。「打席に入っていけば(死球の残像は)消えていくと思う」と、不屈のメンタルも勝田の武器だ。

 八回無死一、二塁では、ドリスから1球で犠打を決めて、唯一の得点につなげた。この日で26試合連続スタメン出場。球団野手では、15年の野間以来となる新人野手の1軍完走に向け、順調に経験値を積んでいる。

 チームは首位・阪神に連敗を喫し、借金は今季ワーストタイの20に膨らんだ。逆転でのCS進出も絶望的な状況となっているが、試合はまだ15試合も残されている。「9連戦をまずは勝ち越して終われるようにしたい。3連敗だけはしないように頑張りたいです」と勝田。無駄にしていい試合は1試合もない。連覇を目指す猛虎に一矢報いる1勝をお見舞いしたい。

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