あっぱれ!広島・栗林「最高です!!」マダックスでプロ初先発初完封 完全逃した瞬間「ため息が気持ちよかった(笑)」
「広島1-0中日」(29日、マツダスタジアム)
あっぱれ!広島・栗林良吏投手(29)がプロ初先発で1安打完封勝利を挙げた。七回までは走者を許さない完璧な投球を披露。100球未満で完封するマダックスも達成し、衝撃の先発デビューを果たした。チームは2022年以来4年ぶりの開幕3連勝。8年ぶりのV奪還へ、最高のスタートを切った。
初回の真っさらなマウンドに上がった栗林が、代名詞の登場曲「Narco」が鳴り響く中、九回も同じ場所へと歩みを進めた。背番号20に注がれる大歓声を受け、最後の力を振り絞る。27個目のアウトを空振り三振で奪うと、「っしゃ!」と力強くほえた。1安打無死四球、9奪三振。打者28人で片付ける圧巻の完封劇。文句なしのお立ち台に上がり、「最高です!」と喜びを爆発させた。
1軍で272試合目の登板にしてプロ初先発。初回の三者凡退が快投の幕開けだった。七回まで中日打線に対し、パーフェクト投球。八回先頭の細川に中前打を浴び、大記録達成は逃したが、「ため息が気持ちよかった(笑)。そこ(完全試合)に対する気持ちは別になかった」と意に介さず後続を断ち、9つの「0」を並べた。
わずか95球でマダックスを達成。球団投手の1安打完封勝利は2019年7月24日・中日戦のジョンソン以来7年ぶり。日本選手に限れば、01年8月22日・中日戦の黒田博樹以来15年ぶりという、球団史に名を刻む投球内容だった。
相手先発の高橋宏は20年度ドラフト1位の同期で、23年のWBCでは共闘。プライベートでも連絡を取り合う間柄だという右腕との投手戦を制しながらも、「すごく良い投手。刺激を受けながら『負けないぞ』という気持ちで投げていた」とリスペクトを忘れなかった。
開幕戦は三回まで球場で戦況を見届けた後、帰宅し、家族と中継を見守った。まな娘から「パパ、きょうはテレビに映らないね」と無垢(むく)な言葉を投げかけられ、思わず苦笑い。リリーフから先発に転向し、6年目で初めて“外”から眺めた開幕戦。「寂しさを感じた」と本音も漏らすが、先発への挑戦に迷いはない。毎試合登板する可能性があるリリーフとは違い、1週間の準備期間が設けられる先発になっても、「一日も無駄にしない。最善の準備をして登板の日を迎えたい」と心に誓う。
チームは全て1点差の接戦を制し、4年ぶりの開幕3連勝を飾った。栗林は中6日で4月5日・阪神戦(マツダ)で先発する見込み。次戦へ向け、「今日だけだったと言われないように次の登板も頑張ります!」と鯉党に宣言した右腕。最高の“快幕”を果たした新井カープを、新たなポジションで支えていく。
◆黒田以来の日本人1安打完封 栗林の1安打完封勝利は、広島ではジョンソンが19年7月24日中日戦(マツダ)で記録して以来。日本人に限ると、黒田博樹の01年8月22日中日戦(広島市民)以来、25年ぶり。なお他球団では、DeNA石田裕が25年5月22日中日戦で達成している。
◆8年ぶりマツダでの開幕カード3連勝 広島の開幕カード3連戦3連勝は、22年DeNA戦(横浜)以来4年ぶり。地元マツダ開催に限ると、18年中日戦以来8年ぶり。





