広島・佐々木 15戦連続安打で神宮初打点 青学大時代の主戦場で輝き再び「ホームランを打ちたかった」
「ヤクルト3-1広島」(27日、神宮球場)
広島が2連敗を喫し、最下位・ヤクルトに3ゲーム差に迫られた。これで今季のビジターゲームは22勝47敗2分けと大きく負け越して終えた。そんな中、佐々木泰内野手(22)が初回の先制適時打で15戦連続安打をマークし、青学大時代の主戦場・神宮で初打点となった。近未来のカープ打線の中心を担う男が、この勢いのまま1年目のシーズンを駆け抜ける。
塁上の佐々木は三塁ベンチに向かって、両手を突き上げた。詰めかけた関東の鯉党たちに示したのは、勝利への執念。「第一ストライクから思い切っていこうと思っていた。甘いところをしっかり(振りに)いけたので良かったです」。連続試合安打を15に伸ばし、好調ぶりを際立たせた。
初回1死二塁。「打ちにいく中でタイミングが合わなかった」と振り返るも、吉村の2球目を捉えて右前適時打とした。プロの世界に羽ばたく礎を築いた原点の地・神宮での初打点にも「ホームランを打ちたかった」と満足感はなかった。
快音と同時に、課題も残った。1点を追う二回は2死満塁と、一打逆転の好機で三邪飛。無死二塁で巡った五回は投ゴロに料理され、2点を追った七回は無死一、二塁で三ゴロ併殺。2打席目以降は全て好機で凡退する悔しさを味わった。
「アマチュアまでは1打席目に適時打が出たりすると、そのままの勢いで(2打席目以降も安打が)出るもの。1打席1打席、冷静に頭を使いながらというのも大事だと今日(の試合)を通して感じました」。相手バッテリーは勢いに乗らせまいと、続く打席は全力で抑えにかかる。それをいかに上回れるか。プロのレベルを体感しながら一歩ずつ、一流打者への階段を駆け上がっていく。
残り3試合に向け「もっと上を目指してやっていきたい」と佐々木。来季につながる収穫を一つでも多く得るため、ひたむきな姿で勝負に挑む。





