広島・小園 意地のタイムリー 11戦連続Hで九回に唯一の得点も「あそこで打っても遅い」

 9回、適時二塁打を放つ小園(撮影・市尻達拡)
 9回、中越えタイムリー二塁打を放つ小園(撮影・市尻達拡)
 7回の守備を前に、投手交代を告げる新井監督(撮影・市尻達拡)
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 「中日7-1広島」(12日、バンテリンドーム)

 広島・小園海斗内野手(25)が終盤に意地を見せた。九回に大野から適時二塁打を放ち、これがチーム唯一の得点。ただ打線全体として深刻な貧打を打開できず、今季2度目の5連敗。借金は同ワーストタイの3に膨らんだ。11戦連続安打と奮闘する若鯉は、先発出場を続ける選手たちが現状を打開していく必要性を強調。今日こそナイン全体で悪循環を断ち切る。

 その瞬間だけは、鯉党の歓声が響き渡った。無抵抗のまま、試合を終わらせるわけにはいかない。劣勢ムードの中、小園が意地の適時打で完封負けを阻止。ただ勝利には直結せず「自分のスイングをしようと思っただけ」と厳しい表情を崩さず振り返った。

 八回までゼロ行進が続き、迎えた九回だ。無死一塁から大野の外角直球を捉えると、打球は中堅・岡林の頭上を越える適時二塁打。チーム唯一の得点をたたき出し、自身にとって7月2本目の長打となるも「あそこで打っても遅いかなと。早い段階で打てるように」と悔しさをにじませた。

 相手左腕との前回対戦は6月27日で、その時は2安打を記録。この日は初回1死一塁で二ゴロ併殺に倒れるなど、前の3打席は凡退していた。「(前回から)配球とかもいろいろ変えてきたりしていたので難しかったですけど、最後捉えられたので良かった」。苦しんだ先に快音を響かせ、連続試合安打は11に伸ばした。

 チームはこれでリーグ戦再開後、14試合連続の3得点以下。バンテリンドームでは、昨季から19試合連続で3得点以下の試合が続いている。打線全体の窮状を問われた小園は「(試合に)出ている人がやらないといけない。やっぱり出てない人も納得いかないと思うので。そういう(周囲が納得する)プレーとかをしないといけないと思う」と主力の自覚を強めた。

 この日はモンテロがスタメンから外れ、中村健が一塁に入った。だが、七回まで2本の内野安打しか出ずに沈黙。新井監督は「なかなか苦労しているし、最近はモンティーのところでチャンスという場面がけっこうあったからね」とベンチスタートの理由を説明。7月は毎試合異なるスタメンを組んで現状打開を図るも、結果は好転しない。

 「状態というより、打てるように力を付けていくしかないのかな。シーズンは長いので、いい時も悪い時もあると思う。点が取れていないのはウチだけではないし、我慢のしどころかなと。状態というよりは試合に出ながら、打席を重ねながら力を付けていかないといけないのかなと思う」と力不足を痛感し、個々の復調に期待を寄せた新井監督。まずは13日の一戦に心血を注ぎ、是が非でも白星をもぎ取りたい。

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