広島・森 正念場の夏 今季ワースト6回5失点KO 新井監督「あそこでもうひと踏ん張りできるように」

 6回、伊藤の中前タイムリーで2点目を許し、膝に手を突く森(撮影・市尻達拡)
 6回、増田に中越え2ランを許し、立ち尽くす森(撮影・市尻達拡)
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 「広島0-5ヤクルト」(3日、マツダスタジアム)

 白球が消えたバックスクリーン左横を、広島・森はぼうぜんと見つめた。6回を投げて今季自己ワーストの5失点。打線の援護もなかった中で踏ん張りきれずに3敗目を喫し、「六回に大量失点してしまったところが全て」と肩を落とした。

 出ばなをくじかれた。初回先頭の並木に右翼線への二塁打とされると、犠打を挟んで1死三塁から赤羽に中前への先制適時打を浴びた。床田、大瀬良に続いて今カードは3戦連続で先発投手が初回に失点し、流れを引き寄せられなかった。

 二回以降はピンチをしのぎながら投げ進めていたが、六回に3連打で追加点を献上。「1点で切っておけば良いところで余裕がなくなった。入り込みすぎていた」。マウンドで冷静さを失うと、2死一、二塁から代打・増田に直球をバックスクリーン左横へ運ばれる3ランを浴び、試合の大勢は決まってしまった。

 新井監督は「粘り強く投げていた」と一定の評価を与えながらも、「六、七回はしんどくなってくるところだけど、あそこでもうひと踏ん張りできるように」と成長を求めた。

 森は6月8日の西武戦でプロ初完封勝利を挙げて以降、3登板連続で白星から遠ざかっている。プロ4年目にして初めて経験するローテーション投手としての夏。27歳左腕の底力が試されている。

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