広島・ドラ1佐々木 沖縄2次キャンプ帯同見送り 新井監督「焦る必要はない」左肩完治が優先
「広島2軍春季キャンプ」(9日、日南)
広島の新井貴浩監督(48)が9日、2軍調整中のドラフト1位・佐々木泰内野手(22)=青学大=が13日からの沖縄2次キャンプに帯同しないことを明言した。この日、1軍と同様に宮崎県日南市で行われている2軍キャンプを視察。昨年11月に負った左肩脱臼からの順調な回復を見せている大砲候補の現状を踏まえ、焦らせない姿勢を改めて示した。
金の卵の元気な姿を確認し、何度もうなずいた。完全復活が迫る中、直接伝えたかったのは焦らない大切さ。佐々木の沖縄2次キャンプ帯同を見送ることを明かした新井監督の表情に暗さはなかった。
「(12日に沖縄へ)呼ぶつもりはない。せっかく2軍スタートになっているわけだから。順調にきているから環境は変えたくない」
午前9時30分。指揮官が姿を見せたのは、2軍キャンプが行われている東光寺球場だった。練習前に選手や首脳陣、スタッフを集め、約5分間の訓示。その後、行われたノック開始前に佐々木と言葉を交わした。「左肩の状況は計画通りきているけど、そこでもう一回慎重にやっていこうと。焦る必要はないかなって伝えた」と会話の内容を明かした。
打撃練習はスケジュールの都合で確認できなかったが、「走ること、守ることは問題なく見えました」と回復ぶりを評価。それでも沖縄への帯同を見送った理由がある。「1軍だとこういう方たち(報道陣)も多くなって無意識のうちに力んでハッスルしちゃいがちになる」。再発を避けるため、まずは2軍で完治を最優先させる考えだ。
佐々木自身も新井監督の言葉をしっかりと受け止めた。「監督から『開幕1軍や、その先を見据えてやってくれ』と言われた。それに関しては本当にその通りだと思っていますし、そういうつもりで自分でもやってきた。そこを改めて肝に銘じて練習したい」。焦りは禁物。指揮官の言葉を胸に、じっくりと調整を進めていく。





