「4番!4番!」広島・小園に松山鯉党も熱狂 主砲に鎮座5戦で4度の決勝打 「自分も経験が」新井監督が称賛

 4回、小園は左翼線へタイムリー三塁打を放ち激走する(撮影・市尻達拡)
 4回、新井監督らとタッチを交わす小園
 6回、小園は右前タイムリーを放つ(撮影・市尻達拡)
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 「ヤクルト1-2広島」(14日、坊っちゃんスタジアム)

 4番の重圧なんてどこ吹く風!広島の新4番・小園海斗内野手(23)が全2打点を稼ぐ活躍を見せた。四回に先制の適時三塁打を放つと、六回にはロースコアの試合で貴重な追加点となった右前適時打をマーク。4番に座り始めた7日以降、勝った4試合全てで決勝打を放ち、得点圏では6打席連続打点。思い出の地・松山で背番号51が“ゾーン”に入った。

 勢いに自信を携えた小園のバットが止まらない。ヒーローインタビューで「4番目と思っていつもやっているので、4番とは思ってないです」と謙遜すると、スタンドのファンからは「4番!4番!」と大きな声。松山の鯉党を鮮やかな活躍で熱狂させ、魅了した。

 まずは0-0で迎えた四回無死三塁。相手先発・小沢の直球に対してスイングを仕掛けると、力なく舞い上がった飛球は左翼前へポトリと落ちた。左翼手・サンタナが処理に手間取る隙に三塁まで陥れる適時打で先制点をもたらした。

 さらに六回無死一、三塁では右前へ鋭くはじき返す適時打。全打点を挙げる活躍に「不思議なんですけど、良かったです」と頭をかいた。

 これで4番に座り始めた7日・阪神戦(甲子園)以降、チームは5試合を戦い4勝1敗で、小園は4度の決勝打を放った。「4番に入ってからチャンスで回って来て打てているので不思議な感じ」。好調の要因も「分からない」と笑うが、得点圏打率・483はリーグトップで、4番起用が始まった7日から得点圏で6打席連続打点だ。重圧のかかる打順で若武者が覚醒した。

 小園にとって松山はゆかりのある土地でもある。2021年から1月にヤクルト・山田、川端らに弟子入りする形で合同自主トレを行っており、時には午前10時から午後5時まで汗を流して自らを成長させてきた場所。今年は体調不良で不参加となっていただけに、「いい姿を見せられて良かったです」と充実感に浸った。

 この活躍に新井監督も「本当に、数字にも出ているし、たぶん本人が得点圏で回ってきたら『よしっ』と思っていると思う。自分も経験があるけど、『得点圏で回ってこい!』とたぶん今、彼は思っていると思う。今日もいい仕事、いいバッティングをしてくれた」と称賛を惜しまなかった。

 これでチームは再び貯金1とした。「打順は関係ないと思っているので気にしてないです。重圧はあるけど、それにとらわれずやろうと思っているので」と先を見据えた小園。鍛錬を積んだ思い入れのある土地で、4番としての座をさらに確固たるものとした。

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