広島・ドラ3滝田 大野2世になる!動画で何度も見たレジェンド 女手一つで育ててくれた亡き母と6人きょうだいに恩返しを

 広島の近藤スカウトから帽子をかぶせてもらうドラフト3位・滝田
 現役時代の大野豊氏=1978年
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 広島からドラフト3位で指名された滝田一希投手(21)=星槎道都大=は1日、同大で白武佳久スカウト部長、近藤芳久スカウトから指名のあいさつを受けた。滝田は憧れの人でもある大野豊OB会長(68)との対面を熱望。「すごい信頼を得た方。目指していきたい」と“大野2世”を目標に掲げた。

 滝田はカープで会ってみたい人を問われると目を輝かせた。

 「大野さんと一回、話をさせていただきたいです。本当にすごい人なので」

 2001年生まれ。1998年に引退したレジェンドの投球をライブで見たことはない。中学生の頃から野村克也氏の著書など野球に関する本に夢中になった。いつしかそこに登場する左腕に惹(ひ)かれた。高校入学後は動画サイトで現役時代の投球を何度も見た。

 「100勝100セーブも達成されている。チームからすごい信頼を得て、先発もリリーフもやられていた方。そこを目指していきたい」

 同じプロの舞台に立てることになった今、目標になった。

 「カーブがすごい。投げ方を聞いてみたいです。投げられたらきっと楽しいと思う」

 夢は広がるばかりだ。寿都高時代は無名の存在。大学入学時はMAX138キロだったが、体重移動を学び、3年時からはウエートトレーニングを覚えて、153キロまでになった。昨年8月。広島2軍も参戦し、釧路で行われたタンチョウリーグでソフトバンク3軍を相手に6回2安打10奪三振。プロから注目される存在になった。

 6歳の時に両親が離婚。昨年5月、女手一つで育ててくれた最愛の母・美智子さんが52歳で亡くなった、兄2人、姉2人、弟の6人きょうだいで支え合ってきた。自身も1月から日本ハムの本拠地エスコンフィールドで清掃のアルバイトに従事。日付が変わってから球場入りし、長いときは午前5時まで働いたこともあった。プロになったことで「今まできょうだいが支えてくれた。次は自分が稼げるので毎日おいしいご飯を振る舞えるようにしたい」と感謝の言葉を口にした。

 担当の近藤スカウトは「先発で期待している。真っすぐとチェンジアップがいい」と評価する。

 終始緊張気味だった滝田。憧れの人もかぶった真っ赤なカープの帽子をかぶせてもらうと笑顔になった。雑草魂を宿した“大野2世”が新井カープに加わる。

 【滝田一希(たきた・かずき)アラカルト】

 ☆生まれ 2001年12月28日生まれ、21歳。北海道黒松内町出身。

 ☆球歴 黒松内小3年時に黒松内スターズで野球を始める。黒松内中学で軟式野球、寿都高では投手で1番打者。星槎道都大では札幌六大学リーグ通算17試合、8勝2敗、68回2/3、防御率2.48。今年6月の全日本大学野球選手権では1回戦で大商大に敗戦。

 ☆サイズ 183センチ、77キロ。

 ☆身体能力 50メートル走6秒0、遠投100メートル。

 ☆家族構成 32歳の兄を筆頭に姉、姉、兄、弟の6人きょうだい。

 ☆好きな芸能人 森七菜。

 ☆好きな食べ物 オムライス

 ☆血液型 A型

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