カープ小園 龍馬離脱の危機に先制V弾 “兄貴分”から直接気合注入「頑張れよ」
「巨人0-2広島」(12日、東京ドーム)
若鯉が、兄貴分に“覚悟”を届けた。両軍無得点で迎えた五回1死一塁。8番・遊撃でスタメンに名を連ねた広島・小園海斗内野手(23)が、左腕グリフィンの肩口から入ってくるカーブに、完璧な反応を見せた。「自分のスイングができました」と胸を張る、右中間への先制2号2ランだ。
負ければ4位転落。試合前には前日、右脇腹を痛めた西川が出場選手登録抹消となり、同じく前日、死球を受けていた菊池はスタメンを外れるというチームとしては今季最大の危機だった。
小園が燃える条件は、十分にそろっていた。特に、西川の故障にはひときわ強く感じるものがあった。
2月のキャンプでは、マンツーマンで特打を行いシーズンに備えた。前カード・中日戦でも助言をもらい、離脱の決まったこの日も、チームを離れる直前に「頑張れよ」と気合を注入されて臨んだ試合だった。
守りでも新井監督が「球際が強くなっています」と評価した通り、七回には無死一塁から中田翔のレフトに抜けようかという打球を逆シングルからのスナップスローで併殺を完成。森下の完封を攻守で後押しした。
自身の長い2軍調整中にチームを引っ張ってきた西川が離脱。その日に見せた弟分の活躍。帰ってくる日まで、小園はひたすら白球に食らいついていく。





