カープ末包 開幕1軍つない打 〝新井の教え〟徐々に浸透「ギリギリ残っていけたら」

 7回、逆転二塁打を放った末包は両手を上げて大喜び!=撮影・田中太一
 7回、逆転打を放つ末包
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 「オープン戦、中日8-7広島」(15日、バンテリンドーム)

 広島・末包昇大外野手(26)が15日、開幕1軍入りへ望みをつないだ。途中出場した中日とのオープン戦(バンテリンドーム)で七回に一時逆転となる適時二塁打。オープン戦で通算10打数1安打と苦しんでいた中、意地を示した。2年連続の開幕1軍を目指し、残り試合でも結果を残していく。

 瀬戸際に立たされた男が執念を見せた。二塁ベースに到達した末包が、何度も手をたたきながら三塁ベンチに向かって両手を突き上げる。「正直、ラストチャンスぐらい意気込んでいた」。バットに込めた気迫が、打球に乗り移った。

 2点を追う七回。1点差に迫り、なおも2死一、二塁の場面に代打で出番が巡った。砂田の緩い変化球が2球続き、カウント1-1からの3球目。内寄りカットボールを振り抜き、三塁線を破る左翼線への適時二塁打。「内に入ってきた球を打とうと。外は追い込まれるまで捨てていた」とイメージ通りの一打で、一時逆転を呼び込んだ。

 試合前の段階で、オープン戦は通算10打数1安打。開幕の足音が近づく中、低空飛行が続いていた。6日の全体練習では新井監督から実演指導で“メス”も入った。結果に執着するあまり、スイングが小さくなっていたことを指摘された末包。持ち味の長打を打つため、トップの位置を深く取ることも助言された。

 打席を重ねる中で、教えを体現。「懐を大きく、長打が期待できそうなスイングが今まで以上にできていると思う」と徐々に手応えも深まりつつある。2死満塁で迎えた八回は三ゴロに凡退。ただ、追い込まれてからファウルで粘って谷元に10球も投げさせた。簡単に終わらない打席を示した点も収穫となったはずだ。

 快音をベンチから見届けた新井監督は「本人が一番うれしかったでしょう(笑)。ベンチも盛り上がってましたよ」と笑顔。打撃の現状に「打席の中でのスイングに迷いがなくなってきているかなと思います」と良化を頼もしく感じ取った。

 目指すは2年連続の開幕1軍入り。この日は大盛や田村らが結果を出した。自分も負けていられない。「結果が出て、あす以降にチャンスをもらえた。レギュラー以外の皆が結果を残している。自分もギリギリ(1軍に)残っていけたら」。昨季、プロ初本塁打を放ったのがバンテリンドーム。節目の一発を放った舞台での一打を、逆襲への契機にしたい。

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