カープ玉村 逆転開幕ローテに望み 教育リーグ5回1失点に黒田氏も「ナイスピッチング」

 「教育リーグ、広島2-3ソフトバンク」(10日、由宇練習場)

 広島の玉村昇悟投手(21)が10日、山口県岩国市内の由宇練習場での教育リーグ・ソフトバンク戦に先発し、5回2安打1失点で4三振を奪った。黒田博樹球団アドバイザー(48)が視察する前で、初回に1失点したものの立ち直り、二回以降は一人の走者も出さない好投。森下が右肘の違和感を訴えており、逆転での開幕ローテ入りへ結果を出し続けていく。

 長所を生かすと決め腕を振った。玉村は初回に2本の安打などで先制点を許したが、二回以降は完全投球。逆転での開幕ローテ入りへアピールした。

 「今年プロ相手に投げるのは初めて。初回は難しく考え過ぎ、いらない変化球もあった。(バッテリーで)二回以降は打たれるまで真っすぐで押していこうとなった。シンプルに。それが良かった」

 直球主体に配球を変えたことで投球にリズムが生まれた。ストライク先行の投球で心理的にも余裕があった。四回1死で長打が魅力の4番・笹川を見逃し三振に仕留めるなどタカ打線を手玉に取り、5回2安打1失点で4三振を奪った。

 視察に訪れていた藤井ヘッドコーチは修正力を示した内容を評価。「ずっと良いと聞いていた。真っすぐも両サイドに投げられていたし、(状態の良さを)継続している」と振り返った。

 玉村は昨秋キャンプで内容と結果を残せず、今春キャンプは2軍でのスタートだった。「ここからはい上がる」と、悔しさを持ちながら自分を見つめ直してきた。これまで以上にキャッチボールを大切にしたりするなどして磨いてきた直球には手応えがある。「良い方向に向かっている。修正できるようにもなってきた」。前を向き、力を込めた。

 開幕ローテ争いは激しい。森下が右肘の違和感を訴えたため、11日・ヤクルト戦(マツダ)はドラフト3位・益田(東京ガス)と野村、12日・同戦は森が登板する。大瀬良、九里、床田、遠藤に続く5、6番手を巡る戦いは続く。「自分の良いものを出していくことが一番するべきこと。先を見ずにやっていきたい」と左腕に気負いはない。

 登板後には黒田球団アドバイザーから声をかけられた。「きょうの課題は右打者の内角にしっかり投げることだった。それもできていたと。ナイスピッチングと言ってもらいました」。21歳の若鯉は、収穫があった63球を開幕ローテ入りへとつなげていく。

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