広島・ドラ5河野 「僕よりもすごい投手に」黒田アドバイザーから男気吸収 ブルペン71球マンツーマン指導

 黒田球団アドバイザー(左)は河野にアドバイスする
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 「広島春季キャンプ」(13日、日南)

 広島のドラフト5位・河野佳投手(21)=大阪ガス=が13日、黒田博樹球団アドバイザー(48)からマンツーマンで指導を受けた。ブルペン投球時に約20分、配球面について会話を交わした。新たな発見があった貴重な時間を、今後の実戦登板で生かしていく。

 かけがえのない時間になった。ブルペンでの投球練習中、河野は黒田球団アドバイザーから助言を受け、腕を振った。“男気イズム”を吸収した71球。充実感いっぱいに汗をぬぐった。

 「カウント別の真っすぐや変化球だったり、そういうところの使い分け、狙う的だったりを話しました。ありがたかったですし、聞きたいことはしっかり聞けました」

 菊地原投手コーチを打席に立たせ実戦を想定した。1球ごとに変わる状況の中で打ち取るための道を模索。社会人時代、自身が抑えてきた配球で組み立てる一方で、黒田アドバイザーの言葉を実践した。

 具体的な攻め方については「抑え方のパターンなのであまり言えない。もっとこういうふうにしたら幅が広がるね、とか話をしました」と話すにとどめた。それでも黒田アドバイザーはその一部を明かしてくれた。

 「カットボールとか対右打者、左打者で使い方は変わってくるし、イメージを変えたり、こうイメージで投げていけば、というのはありました」

 最速151キロの直球に加え、切れ味鋭いカットボールは若鯉の武器。レジェンドの経験談は、河野が今後プロの世界で生き抜くための道しるべになるはずだ。

 9日のフリー打撃登板で打球が右くるぶし付近を直撃した。大事を取って休日明けとなった11日は別メニューで体を動かし、12日には立ち投げでブルペン投球を再開した。「もう全然、気になるところはないです」と右腕。万全を強調する表情は明るかった。

 黒田アドバイザーは即戦力右腕について「カットボールがすごく良いですし、制球も完成された感じがする。入った現段階で僕よりも全然すごい球を投げていますし、僕よりすごい投手になる可能性はある」と期待を寄せた。

 先発候補の一人として調整を進める。河野は「抑え方のパターンなので一つ一つを(自分の)引き出しにしていきたい」と力を込めた。憧れの存在から受けた助言を胸にマウンドに上がる。

 ◆河野 佳(かわの・けい)2001年8月23日生まれ、21歳。兵庫県加古川市出身。175センチ、82キロ。右投げ右打ち。投手。背番号46。広陵では3年春にセンバツ出場。大阪ガスでは入社1年目に都市対抗デビュー。社会人日本選手権で2大会連続優勝に貢献し、MVP。22年度ドラフト5位で広島入団。

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