「練習試合、広島０－１楽天」（２３日、コザしんきんスタジアム）

　４年目の広島・韮沢雄也内野手（２１）が開幕１軍へ向けて強烈なアピールを続けている。

　この日は「６番・二塁」で先発出場。二回の田中将との対戦では惜しくも二直に倒れたが、四回には岸の初球を右線へはじき返す二塁打を放った。２１日のロッテとの練習試合に続く２試合連続安打に新井監督も思わず目を細めた。

　「ずっといいですね。ニラ（韮沢）はずっといいです」

　キャンプは２軍スタートだったが、打撃の好調さを買われ、沖縄の２次キャンプから１軍昇格。本職の二遊間だけでなく三塁やロッテ戦では堂林のミットを借りてプロ入り後、初の一塁も守り、起用の幅を増やしている。

　指揮官は「打つ方だけではなくて、守備でもいいプレーを見せてくれる。若い野手の中では一番目立っている」と高く評価した。

　１月に坂倉、遠藤と自主トレ。打撃を重点的に鍛えた。２軍キャンプでは新井良２軍打撃コーチらからタイミングを極端に早く取る意識を植え付けられ、結果につなげている。

　昨年はキャンプでアピールできずに開幕は２軍で迎えた。今年は磨き上げてきた打撃でアピールを誓う。「そうですね。一番はそこです。あとはどこでも守れるところ」。今度こそ競争を勝ち抜いてみせる。

　◇韮沢　雄也（にらさわ・ゆうや）２００１年５月２０日生まれ、２１歳。新潟県出身。１７７センチ、８３キロ。右投げ左打ち。内野手。背番号５４。花咲徳栄では１年春からベンチ入り。夏の甲子園３年連続出場。１９年度ドラフト４位入団。２２年５月３日・巨人戦（マツダ）でプロ初出場。１軍７試合で１安打。