カープ新井監督「精神的な面を見たい」 沖縄での1軍サバイバルに向け貪欲さ要求
「広島春季キャンプ」(15日、日南)
広島は15日、宮崎県日南市で行っていた1次キャンプを打ち上げた。1軍は沖縄市へ移動し、17日から2次キャンプに入る。沖縄では対外試合5試合が組まれており、開幕1軍を懸けた競争は本格化。新井貴浩監督(46)は選手に対して常に貪欲にプレーし、強い気持ちで相手に立ち向かうことを求めた。
活気にあふれた15日間は、ナインの笑顔とともに幕を閉じた。グラウンドに広がる輪が解けると、各自がハイタッチを繰り返す。拠点を沖縄に移し、17日からはいよいよ2次キャンプが開始。新井監督は「練習試合を含めて、より実戦的なものが増えてくる。もう一段階上がった競争を見たいなと。楽しみにしている」と激しく火花が散る構図を描いた。
沖縄での対外試合は計5試合。投手、野手ともに主力選手の出場が増え、当落線上の若手選手にとっては正念場の実戦機会になる。結果と内容はもちろん、指揮官は「精神的な面を見ていきたい」と結果、内容に加えて気持ちの強さを重視する考えを明かした。
生き残りを懸けた争いになるが、決して結果だけにとらわれてほしくない。主力はもちろん、特に当落線上の選手たちは結果にこだわるあまり、失敗を恐れて消極的なプレーになる場合もある。だが、そこで求めるのは果敢に挑む姿。「うまくいかなかった時の次の登板や次の打席。どのようなマインドで臨んでいくのかも、合わせて見ていきたい」と鼻息荒く貪欲にプレーする姿勢を求めた。
どんな時でもチャレンジする姿勢は、長丁場のシーズンを戦い抜くために欠かせない要素。「精神的にはマネジメントして送り出してあげたいとは思っているけど、そこはプロ野球。最後は自分で(自分を)奮い立たせて、どう立ち向かっていくか」。発奮を促しつつ、精神的なタフさを強調しながら選手を見極めていく。
監督に就任して初の春季キャンプ。前半を折り返し「充実していたし、あっという間だった。思い描いていた以上に選手が頑張っていると伝わった」と頼もしげ。1、2軍の垣根を越え、天福球場に総勢61人が大集結した日もあった。繰り返すのは「全員戦力」という言葉。日南キャンプMVPを問われると「みんないいから、名前は挙げられない」と満足げに振り返った。
1次キャンプの点数はもちろん「100点」。サバイバルのゴングが鳴る沖縄でも熱心に目を凝らし、勝つ集団を作り上げていく。



