カープ大道 イメチェンで来季巻き返す 代名詞ワインドアップ封印で無四球快投
「2軍練習試合、JR西日本8-6広島」(6日、由宇球場)
今季未勝利に終わった広島・大道温貴投手(23)が6日、来季は“イメチェン”で巻き返しを誓った。この日は2軍練習試合・JR西日本戦(由宇)に先発し6回3安打1失点。制球に苦しむこれまでの姿はなく、無四球の快投を披露した。常時セットポジションから投球する新たなスタイルに手応えを得ており、悔しさをバネに鍛錬を重ねていく。
過度な荒々しさは、もうない。制球重視の投球に、程よく加えた力強さ。大道の表情に充実感が漂った。6回3安打1失点。無四球でスイスイとアウトを重ね「右打者への内角と、セットポジションで球(の力)が弱まらないことがテーマ。クリアできて良かった」と汗を拭った。
五回に適時内野安打で1点を献上した以外は、ほぼ完璧な内容。走者なしでもクイックで投球するなど、工夫も施した。元々フライアウトの多い右腕だが、この日は内角攻めでバットをへし折り、ゴロで料理する場面も目立った。制球が安定した中でも、最速は146キロを計測。「内角へのカットボールが決まっていた。そこは続けていきたい」と、さらに突き詰めていく。
自身の代名詞でもあったワインドアップは今年に入って封印。セットポジションからのフォームが固まったことで「今は(制球を乱す)不安は一切ない」と制球難は影を潜めている。1軍では今季3試合で0勝1敗。不利なカウントから甘く入った球を痛打されることが多かったが、新たな投球スタイルを確立できれば来季への期待も膨らむ。
10日からは、みやざきフェニックス・リーグで実戦を重ねる。「悔しさはある。今年0勝で終わったので、来年まず1勝できるように」。逆襲への下地を整えていく。





