カープ森下 実らなかった雨中の熱投 青柳と堂々投げ合い6回無失点

6回、雨が降る中、力投する森下(撮影・田中太一)
5回、ピンチを切り抜けた森下は残塁となった青柳に会釈をしながらベンチへ戻る
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 「阪神1-0広島」(30日、甲子園球場)

 広島・森下暢仁投手(25)はピンチになるとギアを上げた。投手の本能がそうさせた。

 0-0の六回、雨が強くなる。先頭の近本に四球を許し、佐藤輝の4球目に二盗を決められた。このピンチで、佐藤輝は内角への149キロ、大山にはチェンジアップで連続空振り三振に。ロハスには四球で一、二塁となったが、代打・マルテはチェンジアップで空振り三振に斬ってピンチを切り抜け、ここでお役御免。6回無失点で役割を果たした。

 雨のため開始が45分遅れた。難しいマウンド。力に頼らず丁寧に打たせてとった。一、二回は三者凡退。三回に青柳に内野安打を許したものの、危なげなかった。四回には1死から連打で一、三塁とされたが、ここは力を入れ150キロ超の直球で大山を一邪飛、ロハスは左飛に斬った。

 「(開始遅れは)初めてだったんですけど、あんまり意識せずにキャッチボールとかストレッチとかしていました。立ち上がりから良い気持ちで投げられました」

 雨の中でも本来の投球を見せた。自己最多の11勝はならなかったが、これで8月は5試合に登板し、2完封で2勝1敗、防御率1・91の好成績を残した。

 佐々岡監督も「コンディションが悪い中でしっかり試合を作ってくれた。打線が何とかというところだけ」と援護できなかった打線を責め、右腕の好投をたたえていた。

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