カープ野村 680日ぶりマツダ星 培った投球術で村上手玉「攻めの投球できた」

 4回表を投げ終えて笑顔を見せてベンチへ向かう野村(撮影・立川洋一郎)
 5回1失点で2勝目を挙げた野村(撮影・立川洋一郎)
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 「広島6-3ヤクルト」(11日、マツダスタジアム)

 広島・野村が若きキングを翻弄(ほんろう)した。初回2死二塁で村上を迎えると内外、高低、そしてあらゆる球種を使ってフルカウントとし、最後は内角への134キロスライダーで空振り三振に斬った。四回先頭では2-2から内角の136キロ直球で見逃し三振。

 「しっかり抑えられて良かった。カウントが悪くなったらストライクゾーンを広く使ってというケース。攻めの投球ができたかな」

 仕留めた直球とスライダーの球速はほぼ一緒。そこに野村の投球術のすべてが詰まっている。理想の投球は全球種を同じ球速で仕留めることだという。

 「出だしがストレートに見えるようにしている。リリースからボールが出ていく時に途中までストレートに見えて、そこから動いたり、真っすぐになったり、そういうふうになってほしい」

 プロ入り以来、198試合連続先発。培った経験が詰まったマウンド。通算79勝目はマツダスタジアムでは20年9月30日の巨人戦以来、実に680日ぶりとなった。お立ち台でこれを告げられると場内からは大きな拍手が湧いた。右腕が愛される証拠だ。

 5回1失点。決して満足はしていない。

 「残り試合があるので諦めずに上を目指してやっていきたい」

 投球術を磨き、さらなる高みを目指す。

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