広島・秋山 4打席連続三振 初屈辱でも歓迎ムードのマツダ鯉党「忘れることない」

 「広島4-7DeNA」(12日、マツダスタジアム)

 広島は投打がかみ合わず、DeNAに敗戦。2連敗で4位に転落した。“マツダデビュー”となった秋山翔吾外野手(34)は、自身NPB初となる1試合4打席4三振。本拠地初安打はお預けとなったが、鯉党からは大きな拍手が注がれるなど、ファンの期待度の高さを改めて示す一戦となった。きょうこそ快音を響かせて、球場を沸かせる。

 球場のボルテージが一気に上がった。スタンドの至る場所で掲げられた「ありがとう 秋山翔吾」のフェースタオル。快音を奏でることはできなかった。それでも打席に入ると拍手が増幅していく。この男なら、何かやってくれる。秋山の“初陣”に、そんな空気が充満していた。試合後は「キャリアを重ねて見たマツダの景色。おそらく忘れることはない」と振り返った。

 注目の初打席は初回2死。DeNA先発・石田との勝負に挑み、カウント2-2から外角直球に見逃し三振。四回は1死から外角カーブを決められて再び見逃し三振に倒れた。初めて走者を置いた状況で打席が巡った六回は1死一塁から、高めカットボールにバットが空を切って、空振り三振に封じられた。

 そして鯉党の盛り上がりがひときわ大きくなったのは、5点を追う八回1死一、二塁。この試合初の得点圏での打席だったが、結果は見逃し三振。外角直球に手が出ず、悔しさを押し殺すような表情でベンチへ戻った。

 自身初の4打席連続三振。特にこの日は外角球に対し、打ちに行った中で見逃すシーンが見られた。「もう少し早めに仕掛けないといけなかった反省はある」。百戦錬磨のバットマンは冷静に足元を見つめながら、自身の感覚と対話を重ねていく。

 期待の高さ、そして大きな歓迎ムードは試合前から漂っていた。スタメン発表で名前がコールされるとスタンドは盛り上がり、その一挙手一投足に熱い視線を送られた。登場曲は1打席目が嵐の「kagero」、2打席目はポルノグラフィティの「メリッサ」。3打席目はケミストリーの「Us」を使用。新たな出ばやしも、背番号9の代名詞になりそうだ。

 チームは4位に転落し、9連戦初戦は黒星発進となった。佐々岡監督は秋山に「まだ4試合目なので。徐々に調子を上げてくれれば」と変わらぬ信頼を寄せた。「ここで、野球をしてファンの人を喜ばせるプレーを、どんどんしていきたいと思う瞬間になった」と秋山。きょうこそ待望の安打で球場を揺らす。

 ◆秋山が初の4打席4三振 秋山がNPB公式戦で4打席4三振を記録したのは初。1試合4三振は3度目。過去2度は西武時代で(1)16年4月22日・楽天戦【空三振・見三振・中飛・四球・空三振・空三振】(2)18年4月13日・楽天戦【空三振・空三振・二ゴロ・見三振・見三振】。

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