広島・坂倉悔し “天敵”由伸撃ち実らず チーム対戦17イニング目で初得点も
「広島2-3オリックス」(4日、マツダスタジアム)
右翼手・杉本が精いっぱい伸ばしたグラブの先を白球が抜けた。右中間を破ると、坂倉はギアを上げて二塁を回る。チームとして山本から17イニング目で初めて奪った得点だ。
「たまたまです。ちょっと詰まっていましたけど、抜けてくれて良かった」
0-1の七回1死一塁だ。やや高くなった153キロの直球を振り抜き、一時同点となる適時三塁打を放った。昨季の対戦でも右前へ運んでおり、山本からは2年連続で快音を響かせた。
「やっぱり勝ちたかった」
試合後は、打点を挙げてもチームを勝利に導けなかった悔しさをにじませた。
この日は交流戦で初めてスタメンマスクをかぶり森下をリードした。二回は杉本に先制ソロを浴び、2-1と勝ち越して迎えた直後の八回にすぐさま試合をひっくり返された。
「逆転された八回も何とかしたかったですし、何とかできたと思う。そもそも1本目の本塁打ももったいなかった。反省ばかりです」。組み立てや攻め方…。自問自答しながら言葉を紡いだ。
開幕から三塁を兼務し全試合にスタメン出場している。「任されたところで結果を残すだけなので、マスクをかぶらせてもらったら結果を残したい」。悔しさを新たな力に変えてグラウンドに立つ。



