広島・森下 成長の秘けつ教えます!本音激白 トレーニング、調整法語る
広島の森下暢仁投手(24)がデイリースポーツ読者に本音をさらけ出す一人語り『直向(ひたむ)きに』。第2回は読者から寄せられた質問に答えます。最も多かったのはトレーニングやコンディショニングについて。中6日で先発するローテーション投手の調整法から子どものころの練習までをじっくり語ってもらいました。
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デイリースポーツ読者のみなさん、森下暢仁です。たくさんの質問をお寄せいただきありがとうございます。今回はトレーニングやコンディショニングについてお答えします。
まずは先発投手の調整法から。先発投手は登板から次の登板まで通常6日間の調整期間があります。どんなメニューをこなしているかは別表の通りです。
キャッチボールは栗林さんとやっています。ブルペンは2度、登板の前々日と前日。球数は決めていません。そのときの状態がよければ少なくなることもあります。登板前日はマウンドの傾斜を確かめるくらいですね。
ケアはトレーナーの方に6日間の中でできるときに何回かしてもらっています。特にこの日とは決めていません。あとは温冷交代浴に入って疲労回復に努めています。
どんな練習をすればうまくなれますか?どうすれば球が速くなりますか?こんな質問をよく聞かれます。
まず僕がやってきた練習ですが、子どものころは内野手をやりながら投手をやっていました。内野ノックや打撃も野手と同じように練習しました。むしろ投球練習はそんなにやらなかったですね。
小学生や中学生のころは長距離をめちゃくちゃ走っていました。ベースの周りを走ったり、グラウンドも広かったので、外回りをずっと走ったりしてました。走ることは苦じゃなかったです。どちらかというとウエートトレーニングの方が嫌いでした。重りを持ち上げたりするのが好きじゃないので、走ってる方が楽だなと思っていました。
速い球を投げるには-ですが、小中ならスピードを気にするのではなく、キャッチボールで自分のMAXのボールを何球かでも投げるといいです。全力で強い球を10球なら10球投げることで、筋肉痛になって投げるための筋肉が付いていきます。腕の振りも速くなります。自分の最大出力を繰り返すことで成長できると思います。
無理に毎日することはありません。しんどいなと思うときはケガをするリスクもあるので、できると思えるときにやればいいです。
一番成長したなと感じたのは高校1年の冬を越えてから。2年春に東海大相模との練習試合で初めて140キロを超えたときです。どうして速くなったのか?当時のメニューで思い出すのはプールで泳いだり、3メートルくらいの丸太を持って塁間を走ったりしてました。それで球が速くなったかは分からないですけど(笑)
高校のころはこんな練習もよくしました。塁間を低いライナーで相手にしっかり届くように投げる。繰り返すことで、どういう球の回転をすれば、真っすぐいくのかが分かってくる。投球フォームをつくる上でも、とても大事な練習でした。
本格的なトレーニングを始めたのは明大に入学してから。大学ではスピードが速くても打たれると痛感しました。そこから体幹の鍛え方とか、ウエートトレーニングのやり方、バランスのよい食事の摂り方などを学びました。そうすることで球の質が変わりました。すべての面で成長できた4年間だったと思います。
トレーニングの方法はたくさんあって、一人一人合うものは違います。自分に合ったものを見つけて続けること。これが一番大切だと思います。(広島東洋カープ投手)




