新井貴浩氏 交流戦、広島DHは“松山さん” 長野&マクブルームと 打倒パへ一体感

 新井氏がパ本拠地でのDH候補に挙げた松山
 新井氏がパ本拠地でのDH候補に期待した長野
 新井氏がパ本拠地でのDH候補に期待したマクブルーム
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 「日本生命セ・パ交流戦」が24日、開幕する。広島は本拠地・マツダスタジアムでロッテを迎え撃つが、22日までの中日戦で3連勝を果たし、25勝19敗2分けと貯金を持って突入。カープOBでデイリースポーツ評論家の新井貴浩氏(45)がここまでの戦いぶり、そして昨年3勝12敗3分けなど近年分が悪い交流戦に向け、持論を展開した。

 ◇ ◇

 46試合を消化し、残り100試合を切ったところで貯金6。これは立派な数字だと言える。鈴木誠の移籍もあって、開幕前の周囲の評価は軒並みBクラス予想。これを選手たちも見ているし「見てろよ!」という反発心もプラスにして、その評価を覆す戦いを続けている。

 この選手共通の思いが、就任以来、佐々岡監督が言っていた「一体感」をより強くしているとも感じる。

 全体を見渡すと、若い選手の頑張りが目立つ一方で菊池涼ら中堅、長野、松山らベテラン、そしてマクブルーム、アンダーソン、ターリーの新外国人がバランスよくチームを形成している印象を受ける。このバランスの良さによって、今後においても息切れしないんじゃないか、という期待感を得られていると思う。

 若手では末包、中村健の新人が試合をこなす中で成長しているし、マクブルームも日本の野球をリスペクトし、勤勉な取り組みを続ける延長線上に今、順応してきている姿が見られる。こうした試行錯誤の部分がありながら、勝ちが先行しているところにチーム状態の良さがうかがえる。

 そして、いよいよ交流戦というところだが、確かにカープはここ数年いい数字を残せず「鬼門」となっている。しかし、今年に関しては期待が持てるのではないか。

 まず、計算できる先発陣の枚数がそろっていることは非常に心強い。そして、得点能力だ。広島は23日の時点で202得点。これは12球団トップの数字だ。しかも本塁打数24はリーグ最下位。巨人(50本)の半分にも満たない。

 裏を返せば、一発に頼らず、つないでつないで得点を重ねるという理想的な取り方ができているということであり、それが前述した一体感を感じさせるところにもつながってくるのだろう。

 あえて言うなら、リードしている展開の中で、豊富かつ好調なローテーション投手から、絶対的なクローザーの栗林にどうつないでいくか。これは交流戦云々とは関係なく、整備していくべき課題で、そこがしっかりと固まってくればさらに勝利を重ねていくことができる。

 交流戦ではパ・リーグの本拠地で、セ・リーグのチームにもDH制が適用される。カープはそこへ誰をもっていくのか、興味深いところだ。私も経験があるが、野手にも守備から攻撃、というリズムがあり、DHで試合に入っていくのは決して簡単なことではない。一方で体力的にはとても楽ではある。

 マクブルーム、長野、松山あたりが候補となるだろうし、この3人でうまく回していけばいいとも思うが、たぶん“松山さん”が、その座を狙っていることだろう(笑)。

 いずれにせよ、昨年までとは違ったいい戦いが期待できる今年の交流戦。楽しみは尽きないが、チームとしてはまず「5割」を一つのポイントに置き、そこから1つでも2つでも上積みを狙っていけば、その後への弾みとすることができるはずだ。

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