522日ぶり勝利の広島・遠藤 ネガティブな発想を変えた一つの方法

 「阪神0-1広島」(10日、甲子園球場)

 広島・遠藤淳志投手(23)が、八回途中無失点の好投で自身522日ぶりの勝利。チームを3年ぶりの阪神戦5連勝に導いただけでなく、1日以来の首位にも返り咲かせた。

  ◇  ◇

 先発陣の一角として活躍した20年から一転し、昨季の遠藤は開幕ローテ入りを逃した。昨年4月16日・中日戦(バンテリン)では先発予定の大瀬良が登板回避し、急きょ先発。絶好のアピール機会にも心境は真逆で「結果を出せなかったらどうしようという考えにしかなれなかった。自分が憎かった」。四回途中KOは必然だった。

 2軍降格後は「発想がネガティブで難しく考えてしまう」と悩める胸中を明かした。その中で、不安を打ち消すために考えた方法は一つ。「納得するまで練習するしかない」。あの4月16日を経験して「何が足りないかを考えた」と、1軍で好投していた頃と比較。練習を重ね、オフには胸の開きを抑えて腕をしならせる2年前の感覚も、呼び戻した。

 同時に精神面にも目を向け「去年は前向きに(野球を)できなかった。前向きに。必要とされる存在になりたい」と自分に約束した。不安で仕方なかった代役先発から、約1年。逆境から巻き返した右腕にようやく、心の底から笑える日が訪れた。(デイリースポーツ・広島担当・向 亮祐)

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