広島・西川で快幕3連勝 九回大逆転!山崎撃ち 佐々岡監督「素晴らしい。上出来」

 9回、逆転の三塁打を放ち、こぶしを握る西川(撮影・佐々木彰尚)
 9回表2死満塁、中越えに3点三塁打を放つ
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 「DeNA6-7広島」(27日、横浜スタジアム)

 広島が4年ぶりの開幕3連勝!敵地では2005年以来17年ぶりの快挙に沸いた。土壇場の九回2死満塁から西川龍馬外野手(27)が前進守備の中堅の頭上を越える逆転三塁打。リードされても諦めない。打席で粘るし、勝負強い。今年のカープはちょっと違う。

 八回に1点を勝ち越された。それでも誰も諦めていなかった。というより誰も負けると思っていなかった。

 1点を追う九回2死満塁。西川は冷静だった。上本がつなぎ、長野が粘って四球で埋めた塁。初球を見送り相手守護神・山崎の状態も見極められていた。

 「真っすぐは捨てていった。本来の(山崎)ヤスアキさんに戻っていたんで。球が強いなって。どっかでツーシームで誘ってくる。ちょっとでも浮いたら、全部いこうと思ってました」

 狙い通りに落ちきらなかったツーシームを果敢にスイング。打球は前進守備の中堅の頭上を越える逆転の三塁打になった。思わず塁上でガッツポーズが飛びだした。

 「いつもやったらガッサーっていってるんですけど。今年は冷静に頭の中を整理して(打席に)入った」

 開幕から1番を任され、3試合連続で安打。5安打5打点の3得点と見事に打線をけん引している。キャンプ直前にコロナ禍に見舞われ、出遅れたとは思えない活躍ぶり。

 「コロナであれは仕方ないですけど。ある程度準備はしてきたつもりなので」

 頼もしい1番打者に導かれチームは4年ぶりの開幕3連勝。敵地に限って言えば2005年に巨人を東京ドームで3タテして以来、17年ぶりとなった。

 佐々岡監督も「この3連戦、2死から点を取れている。つないで、つないでという意識がこういう結果になっている。いやぁ、素晴らしいですね」と絶賛する打線の粘りだ。

 セ・リーグ史上初となる開幕2試合連続2桁得点で連勝。それでも第3戦は会沢を休ませ、坂倉を捕手に。調子のいい上本を三塁にまわし、中堅にはドラフト3位・中村健をプロ初スタメンで起用する当初からのプラン通りで臨んだ。長いシーズンを見通した選手起用。その中で3連勝だ。

 「上出来。こういうのをしっかりと続けられるよう1試合1試合、引き締めてやるだけですね」

 指揮官は浮かれることなく次を見据えた。29日からは本拠地マツダスタジアムで阪神3連戦。この強さが本物であることを証明してみせる。

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