広島ドラ1・黒原 佐藤輝斬りだ 23日・阪神戦“新フォーム”で大学時代のリベンジ

 「広島春季キャンプ」(21日、沖縄)

 広島ドラフト1位・黒原拓未投手(22)=関学大=が21日、登板予定の23日の練習試合・阪神戦(宜野座)を前に、大学時代にリーグ戦で2本塁打を浴びた佐藤輝明内野手(22)へのリベンジを誓った。ドラフト指名を受けて以来、対戦したい打者に挙げてきたサトテルを封じて開幕1軍を勝ち取る。

 登板2日前、ブルペンで81球を投げた黒原の表情に自信がみなぎった。対外試合デビューとなった19日・巨人戦で3者連続空振り三振。佐々岡監督の助言を受けて右足を上げる“新フォーム”がはまった。この日もセットポジションから右足を高く上げるパターンとクイック投法を試しながら状態を確認した。

 次回は23日、阪神との練習試合で登板予定。阪神には広島入団が決まって以来、ことあるごとに対戦したい打者に挙げてきた佐藤輝がいる。

 「大学時代に何度も対戦して結構打たれましたし、佐藤さんだけじゃないですけど、どの打者にもきっちり投げて、また結果を残せればいいのかなと思います」

忘れられない一発

 忘れられない一発がある。あれは3年秋のリーグ戦での皇子山球場。こん身の低め150キロを佐藤輝にバックスクリーンへたたき込まれた。1年秋と合わせて2被弾。プロでやっていく上でも、この相手だけは倒さなければならない存在と考える。

 関学大3年まで佐藤輝が在籍していた近大とのリーグ戦は10試合に登板して1勝5敗。打たれた記憶がある分、攻略法も頭にある。

 「やっぱり手も長いので変化球が低めにいっても多少落ちが甘かったり、落ち切らないところを拾われたりするので、落とすところはしっかり落として、丁寧に投げるというところを心がけないといけない。僕も佐藤さんもあれから変わっていると思うので、あのときのままいけると思っていない。対戦しながら捕手と相談してやっていきたいです」

 首脳陣がリリーフ起用の方針を示す中、現状の目標は実戦で結果を出し続け、開幕1軍切符を勝ち取ること。予定は1イニングとみられ、佐藤輝と対戦できるかどうかは状況次第。いずれにせよ昨季24本塁打を放ったスラッガーを封じることができれば、大きなアピールになることは間違いない。

 シート打撃で打ち込まれながら、落ち込むことなくわずか4日で修正した強心臓。次はサトテル狩りで大物ぶりを証明してみせる。

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