カープ床田「真っすぐ中心」で開幕ダッシュ 初シート打撃登板で5奪三振の好発進

 「広島春季キャンプ」(8日、日南)

 広島の床田寛樹投手(26)が8日、初めてシート打撃に登板し順調な調整ぶりをアピールした。打者11人に投げ2安打5奪三振で、直球の最速は146キロを記録。堂林からパームで空振り三振を奪うなど、緩急を使った投球でも存在感を示した。毎年春先は調子が上がらないだけに、今年はスロースターターを返上し自身の“開幕ダッシュ”を決める。

 充実感でいっぱいだった。初めてのシート打撃登板。床田が昨年までの反省をもとに、今季にかける思いを投球で示した。打者11人から奪った三振は5つ。直球、変化球の制球力も抜群だった。開幕ローテ入りへ、最高の滑り出しだ。

 「去年、一昨年も春先は全然ダメだった。今年は最初の実戦からいい球を投げられるように、早めに準備してきた。すごいバランス良く投げられた」

 理想通りの1球は、持丸に投じた3球目。3球勝負を挑み、内角に直球をズバッと投げ切る。バットはピクリとも動かず、鮮やかな見逃し三振となった。

 「左打者の内角へめちゃくちゃいいコースに投げられた。これから対外試合に入っていくけど、こういうふうにしっかり投げられれば抑えられるのかな」

 狙い通りの投球ができたのは腕の振りを修正できたため。ブルペンでの投球練習でカーブを投げるたびに「腕が自然と縦振りになった」。体全体を使い、上から叩くイメージで投げ続けたことで肘の位置が上がった。直球に鋭いバックスピンがかかるようになった。

 最速で146キロを記録したことには「スピードガンが壊れてるんじゃないですか?って言ったんです」と苦笑い。直球だけでなく、ドラフト6位・末包(大阪ガス)はカーブで、堂林はパームでそれぞれ空振り三振に仕留めた。佐々岡監督は「真っすぐも変化球も、抜け球も曲がり球もしっかりと内、外に投げ分けられていた」と目尻を下げた。

 スロースターター返上を誓う今春だ。過去2年の計10勝のうち、8勝が後半戦に手にしたもの。打者を抑えたいという意識が強過ぎるあまり、変化球に頼り過ぎていたのが出遅れの原因と自己分析。「真っすぐ中心に攻めていく」と、オフから最大の武器を磨き上げてきた成果が徐々に出始めている。

 「春からしっかり自分の球を投げられるように。結果を出せるように1日1日を大切にして頑張りたい」。開幕ローテを勝ち取るとともに、左腕エースを目指す6年目。大きな手応えをつかんだマウンドだった。

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